lith様の備忘録

映画(主にホラー)・音楽(メタル)の雑なレビューブログ

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シェアハウス・ウィズ・ヴァンパイア/What We Do in the Shadows  

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公開年:2014
監督・脚本:Jemaine Clement, Taika Waititi
音楽:Plan 9

面白いとフォロワーさんに聞いたので観てみることにしました。
監督を務める一人、ジェマイン・クレメントは『メン・イン・ブラック3』も手掛けているようです。
そして両監督、ヴァンパイアとして出演しています。そういうのも面白いなあ!

ストーリー(allcinemaより)

ニュージーランドの首都ウェリントン。陽気な379歳のヴァンパイア、ヴィアゴは、1軒の屋敷をヴァンパイア仲間4人でシェアして暮らしていた。彼らは日が暮れると起きだし、夜な夜な外へ繰り出しては遊び歩く愉快な日々を過ごしていた。
そんなある日、長老ヴァンパイアのピーターが大学生のニックにうっかり噛みつきヴァンパイアに変えてしまう。こうしてシェアハウスに新たな仲間として加わった新米ヴァンパイアのニックだったが、ヴァンパイアのルールに無頓着で何かとトラブルの種に。ついには、人間の親友スチューを勝手にシェアハウスに招き入れてしまい…。



まるでドキュメンタリーのように作られた、いわゆるモキュメンタリー作品です。
メインキャラクターは5人のヴァンパイアと一人の人間!みんな個性的で面白い!
・共同生活をなんとかマネージメントしようと苦心する潔癖症のヴィアゴ(379歳)
・反抗期真っ盛りのディーコン(183歳)
・古い考えなヴラド(862歳)
・ディーコンをヴァンパイアにしたおじいちゃんヴァンパイアのピーター(8000歳)
・まだヴァンパイアになりたて二か月の新入りニック
・ニックの友人である完全に巻き込まれただけの人間スチュー
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最初はそれぞれの個別インタビューから始まります。
彼らの起床は18時。ヴィアゴがみんなを順に起こしに行きます。ここでも個性が溢れていてですね、女ヴァンパイアと戯れていたり物置で逆さに寝ていたり、棺桶に入っていたり・・・ここでもうワクワクするわけですね(笑)
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年齢からもわかる通り、それぞれが別時代に生まれたわけなので、趣味や性格や基本的な考えが違うわけです。それでよくシェアハウスできてるね・・・と、ヴィアゴに同情したり・・・。
例えばヴラドは優秀なヴァンパイアであり、16歳からヴァンパイアになるという歴が違うプロ(?)で、弓が趣味だったりします。
ヴァンパイアらしい生活に加えて、共同生活を営む上でのあるあるトラブルも頻発します。経験がある方はうなずけるんじゃないかな(笑)
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もちろんヴァンパイア設定がめちゃくちゃ活きてます。ヴァンパイアについての知識がある人はものすごく楽しめます。
例えば鏡に映らないだとか、招かれないと入れなかったり、血以外のものを食べれなかったり・・・それがドキュメンタリー形式でリアルに描かれるのでまた面白いんですね(笑)
前述した通り人間のスチューが共同生活の仲間入り(?)をするわけですが、もちろん彼は現代の人なので、時代についていけていないヴァンパイアたちに最新技術を教えるわけです。パソコンだったり、カメラだったり。それまでの不自由さに気づかされ、いちいち感動するヴァンパイアたちも可愛いですよ。
ちょっとじ~んとしたのは、YouTubeで日の出を見るシーン。もう二度と拝めないと思っていたその光に、人間だった頃を思い出すヴァンパイアたち。素敵な演出です。
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もうひとつ素敵なキャラクターとして、狼男軍団がいます。どうやらヴァンパイアとは犬猿の仲らしく、町ですれ違うとお互いが気になるようです。狼男側も特徴がよく描かれているんですね。彼らはヴァンパイアよりも集団生活に慣れているわけで(習性ですね)、群れのルールを守る意識が高いし、仲間意識が強い。あと犬(狼)のどうしようもないサガも描かれていて笑います(笑)
ヴァンパイア側ほど細かくは描かれませんが、それでも十分笑わせてくれます!
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めちゃくちゃ面白かったです。大成功のモキュメンタリーだと自信を持って言えます。
ホラーコメディ枠ですが、ホラー要素はヴァンパイアとちょっとの血なので、ホラー馴れしていない方でも安心して楽しめますよ!

★★★★★
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Posted on 2016/09/30 Fri. 14:48 [edit]

category: ホラー映画

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ミック・テイラー 史上最強の追跡者/Wolf Creek 2  

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公開年:2013
監督:Greg McLean
脚本:Greg McLean, Aaron Sterns
音楽:Johnny Klimek

きっとハチャメチャスラッシャーなんだろうなあと思い鑑賞に至りました。
本作、バイオレンスホラー『ウルフクリーク/猟奇殺人谷』の続編になりますが、レンタルしたときは全く気付かず、単独作品だと思っておりました・・・。ですが、特に困るようなこともなかったので安心です。

ストーリー

高速道路にパトカーを停めスピード違反車が来ないかと待ちぼうけていた二人の警察官。そこへ年期の入った一台のトラックが通りかかる。制限速度ちょうどを走っていたトラックだったが、暇つぶしだと警官はそのトラックに停まるよう呼びかけ、運転席に乗っていた男、ミック・テイラーに降りるよう求める。低姿勢なミックをいいことにいちゃもんをつけて嘲笑しながら切符を切る警官。そのまま走り去るパトカーを見たミックが取り出したのはスナイパーライフルだった・・・。
同時刻、バックパッカーとしてオーストラリアを訪れたドイツ人のカップルは、果てしなく見える道路をとぼとぼと歩きながら通りかかる車を待っていた。仕方なく野宿することとなりテントを張るが、深夜、そこへ近づくミックの姿が・・・。


まあこんな感じですかね。

主人公はタイトルの通りミック・テイラー。自分のテリトリーに対して敏感で、スイッチが入ったらどこまでも標的を追い続けるサイコキラーです。にこやかだったりするんですが、言ってることやってることはイカれているタイプ。つまり一番相手にしたくねえ奴ってことですね・・・。死にかけの相手に対して「ねえいまどんな気持ち?ねえねえ?」と聞くようなおっかない奴です。
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ストーリーにも書きましたように、最初の犠牲者は警察のお二方です・・・。そして次の標的はバックパッカーのカップル。
警察はいやらしいことをしたのでぶっ殺されるのはまあ納得がいくしスカッとするのですが、バックパッカーの二人は国立公園で知らずにテントを張っていたからと犠牲になります。殺される人間のいやらしさを描いて鑑賞側の不快感を溜めたあとにスラッシャーしてくれるのは親切設定なのに・・・こりゃー胸糞悪い映画を引いたなあ・・・とここで私は思ったわけですが・・・。
ま、私の嫌な予感は見事あたり、ここから先はずーーーーっと胸糞悪い展開です(笑)
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バックパッカーの彼女をたまたま見つけ救ったのが本作の主人公ポール。結構しっかりした男でして、どことなく『ワナオトコ』でコレクターから逃げまくる主人公アーキンを彷彿とさせます(笑)
結局女性は助かりませんでした。その亡骸を降ろし、見ず知らずの女性のために泣く主人公・・・良い奴すぎる。
しかし女性を助けたことでミックに敵だと認識させてしまったポールはとにかく逃げます。ミックは手段を選ばずライフル打ってきたりトラックを炎上させたりしやがるので逃げるしかないのです。
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途中、気を失ったポール。目が覚めると知らない家のベッド・・・最悪の嫌な予感がしますが、大丈夫、それは回避されます。味方の家でした!親切な老夫婦は食事をポールに提供し、何があったのかを聞き出します。めちゃくちゃ怖い経験をしてパニックになっているポールは「あいつがくる、あいつがくる・・・」と震えるばかり。そして更なる胸糞が待ち構えているわけです・・・
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次のステージはなんとミックの秘密の部屋(というか地下基地みたいな)。
今度こそ絶体絶命。椅子に縛り付けられたポールですが、機転の利くポールはなんとかミックの機嫌を取ろうと話術を駆使します。
前述した通りミックは自分のテリトリーに激しい執着を抱いており、オーストラリアに歪んだ誇りを持っています。ポールにオーストラリアに関するクイズを出して、正解すれば解放してやると言いつつ、白人ディスを始めます。ポールひやひや。私もひやひや。
うまく椅子から逃げたポールですが、待ち構えているのは恐怖でしかありませんでした・・・。
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あんまりお薦めできる作品ではありませんし、観て欲しい作品でもないので、ざっと全体の流れを書いてしまいましたが、ここからは個人的な感想に入りましょう。
ゴア度は結構高いです。頭が吹っ飛んだり人が焼け死んだりします。

冒頭の警官殺しでは「嫌な奴らだ!やっちまえ!!」と思っていた私ですが、バックパッカー編、ポール編ではげろげろでした・・・。え?最初の親切設計はどこへ行った!?っていう。
ミックもめちゃくちゃなんですよね。ポールの車が落ちて壊れた際にも、必要なく自分のトラックを突っ込ませるとか。え?なにやってんの!?というサイコらしい理解不能な行動をしてくるわけですね・・・。

地下基地編ではもうポールを全力応援ですよ。お前の頭ならいける!がんばれ!という思いしかなかった。お前も酒を飲めとすすめてくるミックですが、ミックが見てないところでその酒を吐き捨てるポール。ここは笑いました(笑)
オチは割と救いがあります。ミックはやられたわけでもないんですけどね、そしてここもサイコ的な理解しがたい展開なんですよね。

総合して、かーなーり胸糞悪い作品です。で、もっと悪いのは、この作品はいくつかの事実を基にしているということなんですよ。(気になる人はググってみてください)。現実にこれに似たことが起きているなんて考えたくもないことです。海外こええ・・・。
胸糞悪さに星減らします・・・。

★★☆☆☆

Posted on 2016/09/30 Fri. 13:29 [edit]

category: ホラー映画

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引き裂かれたカーテン/Torn Curtain  

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公開年:1966
監督:Alfred Hitchcock
脚本:Willis Hall, Keith Waterhouse, Brian Moore
音楽:John Addison

ヒッチコック作品を深めてみたいなあと思い、とりあえず目についたものを・・・ということで鑑賞に至りました。

ストーリー(allcinemaより引用)

東ドイツで新型ミサイルの理論が完成した。そしてその頃、アメリカの物理学者マイケルが、婚約者を伴って東ドイツに亡命してくる。だがそれは、ミサイル理論を盗み出すための、巧妙な作戦だった……。



ポリティカル・スリラー枠ですが、確かにスリラーらしいハラハラ感を持たせてくれる作品です。
歴史的背景などの事前知識も特に要らないので気軽に観れることかと思います。心が抉られるようなシーンもないので、安心できますよ~。

主人公は科学者のマイケル。そしてその婚約者サラ。どちらも物理化学者であり、冒頭は物理科学研究会の会合から始まります。すごく仲睦まじくてうらやましい限りです。
ストーリー紹介にもありますように、マイケルは東ベルリンで完成したといわれるミサイル理論をアメリカへ持ち帰るために表面上、亡命という形で東ドイツへ入ります。機密事項のため、サラにもハッキリと言わず、サラは「この人は国を裏切り、私を置いていくのだ・・・」とショックを隠せません。しかしちゃんと説明してもらうため、こっそりとマイケルについていきます(すぐバレるけど)。
そして理論を持ち帰るために急いでまたアメリカへ逃げることになります。
その亡命を手伝う研究者仲間、そして東ベルリン保安省の人間、ミサイル理論を完成させた博士・・・そして東ベルリンで暗躍する組織”π”の人間たち・・・様々なキャラクターが活躍しますよ!
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濃いキャラクターとしては、東ベルリンでのマイケルを監視する保安省の人間、グロメク。
黒いコートを羽織り、じとっとした目でマイケルを見張り、怪しい動きをするマイケルを追ってきます。
そしてまた濃いのは、アメリカへ抜け出す途中に出会う派手なおばあちゃん。組織の人間と落ち合う予定の郵便局まで案内する代わりに、アメリカへ行くビザの保証人になってほしいとマイケル・サラに懇願します。もうね~ほんとキャラ濃いの。千と千尋に出てきそう(笑)
もちろん主人公マイケルも魅力的です。演じるはポール・ニューマン。私も初めて知ったのですがかなりの有名人で、会社の創立者であったり、レーサーであったり、アカデミー賞を三度も受賞する俳優だったり、とにかくすごい人です。そして業績だけではなく人となりも魅力たっぷりな方です。とにかく目が美しい。
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さて、秘密組織であるπとの接触もハラハラですよ。
大学の医務室、田舎町の夫婦、そして郵便局、バス・・・などなど、渡り歩くように、示されるままにマイケルとサラは進みます。
組織の人間も、東ベルリンでいつ捕らえられるか、の状況なわけですから真剣です。事がスムーズに運ぶようにマイケルとサラを急かします。だからこっちも見てて慌てちゃうんですよね(笑)
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特にバスで移動する際の緊張感は半端ない。
実はこのバスごと組織のもので、本当のバスの時刻と少しずらして、まるで本当に運行しているバスのように見せかけているわけです。ということで、乗客は全員組織の人間。しかしみんながみんな、マイケルとサラを歓迎しているわけではなかったり・・・途中に警察官も出てきます。ドイツのポリツァイはやっぱりカッコいいですね・・・。
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あと緊張感のあるシーンといえば、マイケルが博士からミサイル理論を盗もうとするところですかね。
研究者は刺激されると語りだすものだ、という性質を利用して、マイケルは自分こそ完全な理論を持つものだという体で博士と議論します。まんまと罠にかかって黒板に理論を書き出す博士。流れ的には計画通りですが、実はアメリカへ逃げかえるための集合時刻をギリギリ・・・いや、過ぎてるんですよね。だから「はやくしないと帰れなくなるよ!」という焦燥感で鑑賞側がハラハラするわけです。
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では個人的なツボをもう少し書きましょう。
前述した濃いキャラクターの一人であるグロメクですが、組織πと接触するために田舎町へと向かうマイケルを怪しんで尾行してきます。で、結局殺すしかないということで乱闘が始まるわけですが、そのシーンがBGMもなく生々しいんですよ。
取っ組み合いですね。首を絞めてみたり。服がこすれる音や殴るときの鈍い音など、それだけしか聞こえないんですよ。そこが良かったですね。印象的です。
そしてオチですが、変に政府関連のオチをつけていないところが好印象です。話を広げすぎてないというか。
あとは、サラが涙するシーンで、サラ視点の画面が滲むことでそれを表現する、というのが非常に良かったです。
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最後までドキドキできるうえにほっこりした終わり方なので、適度に緊張感は楽しみたいけど過度なシリアスに傷つきたくはない・・・という方におススメです。
これ良いね!!と強く印象に残るストーリーやシーンがあるわけではありませんが・・・(笑)


★★★☆☆

Posted on 2016/09/28 Wed. 23:22 [edit]

category: ホラー以外の映画

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ネクロノミカン/Necronomicon  

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公開年:1993
監督:Brian Yuzna ("The Library" and "Whispers"), Christophe Gans ("The Drowned"), Shusuke Kaneko ("The Cold")
脚本:Brent V. Friedman ("The Library"), Christophe Gans ("The Drowned"), Kazunori Itō ("The Cold"), Brian Yuzna ("Whispers"), H. P. Lovecraft (short stories)

ラブクラフト原作じゃん!これは面白そうだ・・・ということで鑑賞に至りました。
本作は四つのストーリーに分かれたオムニバス形式を取っています。それぞれ監督も違います。
勝手に和訳タイトル、原題、監督で記すと、

1.『図書館』(The Library)/Brian Yuzna
2.『溺れる者』(The Drowned)/Christophe Gans
3.『冷気』(The Cold)/Shusuke Kaneko
4.『ささやき』(Whispers)/Brian Yuzna

・・・といったところでしょうか。
ちなみに構成としては、『図書館』が全体をパッケージするように冒頭と終盤に分かれて入ってきます。おしゃれですよ~
特殊メイクにはなんと、あのトム・サヴィーニが!ということで、とても見ごたえがありますよ。
それぞれのストーリーを簡単にご紹介し、感想を書いていきたいと思います。

1.『図書館』

H.P.ラブクラフトは、小説のアイデアを得るために僧侶たちが管理するとある図書館へ赴きます。
そこでは「ネクロノミカン」という魔術書が保管されているはず・・・ラブクラフトは僧侶の目を盗み、ネクロノミカンが保管されている部屋へと忍び込み、本を開きます・・・


ラブクラフトを主人公にしている点は面白いなあと。OPとEDも同じような作りになっており、うまく作品をまとめてくれてるなあと思います。
そして見ものなのは僧侶ですね。ラブクラフトが秘密の部屋に入ったのを見て慌てて鉄格子から抜けてこようとする僧侶のシーンは「う、うわあああ」と声が出ます。非常に面白い。
その他にも僧侶は面白いことになります。まるで、「化けの皮をはがしてやる!」とも言わんばかりに皮をはがれます(笑)
特殊メイクの凄さ、ですね。
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2. 『溺れる者』

デ・ラ・ポア家の人間であるエドワードは資産の一つであるスウェーデンの古びたホテルへ着いた。
そこで叔父の手紙と共に、彼の悲劇的な死について調べるエドワード・・・。叔父はニューイングランドへ渡る船での海難事故で妻と息子を亡くしていた。自分だけが助かったことを知った叔父は、深い嘆きの中、妻と息子を奪った神など信じるに値しないと聖書を火の中へ投げ入れ、その怒り狂った姿を見た人間たちは恐れをなして細やかな葬式場を離れた。
どんな神でも良いから妻と息子を返してくれと祈る叔父の元に現れたのは、全身が水浸しで人間とは言い難い姿の何者かだった。「お前は一人ではない」と言い残し、ある本を置いて行ったのを見つつ、叔父はその本を開くが・・・


このパートはクトゥルーの邪神的魅力が前面に出されます。とくに海からやってくる悪魔(邪神?)のデザインはかなり良いです。魚人のような水かきのついた手と、水浸しの足元・・・。そのほか、口からタコの足のようなものが出たり、でっかいタコみたいなのが出たり、モンスターもの好きな方にはウケるかと。
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3.『冷気』

記者であるデールは、数十年に渡ってボストンで起こっている不可解な殺人事件の真相を探るためにとある古びたアパートを訪れる。いやに寒く光の当たらないそのアパートで、彼は住人である女性にインタビューをする。
女性は、自分の母であるエミリーの数奇な人生について話し始める。エミリーは20年前にボストンを訪れ、ミステリアスな医師とアパートのオーナーであるリナの秘密を知って人生が変わったのだった・・・


キャラクターが特徴的です。
エミリーの話を回想するような形で描かれますが、アパートの住人が良いんですよね~。マデン医師とリナおばさんが良いんです。
切ないラブロマンスの要素も含んでいますから、女性受けが一番いいのはこれかな~と思ったり・・・。なかでも、「エミリー・・・」と言いながら朽ちていくシーンはものすごく良いですよ。
オチもホラーで面白く、リナのキャラクターが活きてきます。
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4.『ささやき』

警官であるポールとサラは、通称「ブッチャー」という殺人犯を追っていた。
パトカーのハンドルを握るサラがむやみに犯人の車を深追いするのを止めさせようとするポールだったが、二人はサラのおなかにいる赤ちゃんを巡ってこじらせた関係についての口論をしてヒートアップしてしまう。
そして事故を起こしたサラだったが、犯人の血の跡を追ってある建物へ入るが、そこには老夫婦らしき二人がおり・・・


妊婦のサラが主人公になりますが、妊婦って自覚できてる!?というほど動き回るしダメージを食らいます。妊娠の経験がある方はものすごく不安になる要素たっぷりですね(笑)
そしてゴア度がMAXです!これサヴィーニがいたからできたんだろうなあっていう・・・。
ゴアゴアなホラーが観たいよ!ドロドロ大好きだよ!という方はとても満足できる仕上がりになっているのではないでしょうか。
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こんなもんでしょうかね。長々と書いてしまいました。
総合して、とても美味しいホラー作品です。ホラー映画の美味しいところを詰めてみました!という作品。モンスター、切ないラブロマンス、ゴア、オカルト・・・全部好きな私は大満足です(笑)まさにフルコース!
とっても見ごたえのある素晴らしい作品でした。

★★★★★

Posted on 2016/09/28 Wed. 19:47 [edit]

category: ホラー映画

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ミミック/Mimic  

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公開年:1997
監督:Guillermo del Toro
脚本:Matthew Robbins, Guillermo del Toro
音楽:Marco Beltrami

そういえば王道モンスター作品って全然観てないな・・・ということで鑑賞に至りました。
デル・トロ作品ということで、また美しいCGなんじゃないかと期待しつつ・・・

ストーリー(allcinemaより引用)

次々と子供を死に至らしめる未知の伝染病がNYで発生。被害が拡大するのを防ぐため、昆虫学者スーザンは感染源であるゴキブリを全滅させるべくアリとカマキリの遺伝子を合成した新種の昆虫《ユダの血統》を生み出す。
事態は収拾されたが、それから3年後、NYでは奇怪な猟奇殺人が続発していた。スーザンの元に地下鉄で発見された虫が届けられるが、それは《ユダの血統》の特徴を受け継いだ突然変異のものだった。
そして調査のため地下に降り立ったスーザンの前に現れたのは、人間の姿に擬態する巨大な昆虫だった……。



キャッチコピーは「遺伝子が泣き叫ぶ」ということで、あ、結構科学的な話なのかしらんと思って観ましたが、また科学者がやっちまった系作品です。(でも調子にのった科学者というわけではない)
タイトル「ミミック」は日本語訳すると「擬態」という意味になります。まさにそういう設定のモンスターになります。

主人公は昆虫学者スーザン。夫は同じく博士の立場を持つピーター。なかなかのイケメンです。
もう一人の主人公的位置にいるのは自閉症を持っているらしき男の子。靴屋の保護者と共に駅構内で働きます。持っているスプーンで人の足音を再現するのがクセらしいです。本作では虫のキキキ・・・という鳴き声をスプーンで再現し、虫とコンタクトできます(たぶん)。
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ゴキブリを媒介として蔓延する病を、ゴキブリを殺す虫によって解決へ持っていったスーザンは国に高く評価されます。その虫はアリとカマキリの遺伝子を併せ持ち、「ユダの血統」と名付けられ、自分自身は一週間後に死ぬという定めを持っています、ですから、結果的には何も無くなり事は解決するというわけですね。
さて、しかし問題が。「ユダの血統」を世に放ち、事態を収束させてから三年後。いつも昆虫を持ってきてスーザンにお金を要求する子どもらから、ある日受け取ったのは今までに見たこともない昆虫。同時期、駅周辺のホームレスの失踪事件が相次ぎ、虫が発見された場所と重なるため調査を開始するスーザンとピーター。そして発覚するのは、一週間で死滅するはずの「ユダの血統」が生き延びて繁殖していたということでした。
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さて、そろそろ個人的感想に入りましょう。

OPはセンスが光ってます!虫、虫、虫!!ちょっと目がおかしくなりそうにチラチラしてますけど・・・虫が苦手な方はもうOPでげんなりすることでしょう(笑)
期待していた映像技術面ですが、デル・トロ監督の美しさは虫に活かされます(笑)なんか虫がすんごい綺麗なんですよね。でもまあ虫なので、気持ち悪いんですけどね、でかいし。

さて、一番の重要ポイント、モンスターデザイン!結局「ユダの血統」はただの虫を超えて、天敵である人間に「擬態」しているわけですが、思ったよりもデカいんですよね。で、人間に擬態している姿も出てきますが、中盤ではマントを羽織った背の高い男なんですね。でもマントだと思っていたそれは羽だった、という。良いデザインです。
擬態というのは全体的な姿だけではなく、人間の顔部分も含んでいます。前足をね、合わせるとね、人間の顔になるんですよ!!うわーなにこれ人間には効かないだろうけどおもしれー!っていう(笑)
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さて、ホラー映画において人が死ぬ・殺されるのは基本の基本ですが、ホラーフリークスの中でもこれだけは犠牲の対象になってほしくないというのが各々あります。例えば子ども、犬猫などなど・・・。本作はおじいちゃんが犠牲になるので、私のようなおじいちゃんおばあちゃん好きには「えっ」と少しだけショッキングかもしれません(笑)
あとですね、人体的なゴアな表現は基本的に無いのですが、意外とめっちゃ血でるじゃん!!というシーンがあるので、馴れてない方はちょっと覚悟しておくと良いかもです。

モンスター相手のホラー映画に限ったことではありませんが、特定の人たちに絞って殺人鬼やモンスターが迫ってくることになるのは王道で、もちろん本作でもそうなります。
ホラーをあまりご覧にならない方でも容易に想像できるように、こういうグループでは大抵パニックになって役に立たない女性キャラやお調子者の男やリーダー気取りだけど不測の事態には周りよりパニックになる男やら、ある程度パターン化された立場のキャラクターがいるわけで、まあ、グループ内パニックや分裂がよく見られるんですよね。で、モタモタしているうちに殺されるっていう。
本作ではそういうのが無くて、ホラーには珍しく(個人的に)、一致団結しています。ということで、テンポ良く進んでくれるんですね。ありがたいな~
オチも安心できるものですし、虫さえ平気なら楽しめる作品なのではないかと思います。
個人的に疑問なのはなぜ人間を天敵だとユダの血統が思ったのか、あと最後なんで子どもがどさくさに紛れて抱きついているのかなどなどありますが、まあいいでしょう(笑)
モンスターデザインの良さに星を増やします。

★★★★☆

Posted on 2016/09/28 Wed. 16:15 [edit]

category: ホラー映画

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バニーレイクは行方不明/Bunny Lake Is Missing  

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公開年:1965
監督:Otto Preminger
脚本:John Mortimer, Penelope Mortimer
音楽:Paul Glass

悪趣味というか、なんとなく後味の悪い映画について書かれた書籍を読んでいたところ、作品名が出てきたので鑑賞してみることにしました。
久々のホラー以外の映画レビューな気がしますが、まあホラーと言われても「そうだな」くらいには思う不気味さのある作品です。

ストーリー(allcinemaより引用)

ロンドンに越してきた女性の娘が行方不明になった。彼女は兄とともに娘を探すが、まったく手がかりが掴めない。
捜査に乗り出した警部は、消えた娘というのは、彼女の妄想ではないかと疑い出す……。



シンプルなストーリーですね。
主人公は娘のバニーがいなくなったと慌てる女性、アン・レイク。引っ越してきたばかりのなか保育園に預けるのですが、迎えに行くとどこにもいない・・・。そうして物語は始まります。
アンには夫がおらず、頼れるのは兄であるスティーブンのみ。バニーがいなくなったことを聞いたスティーブンはアンを宥めます。
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保育園へ預ける際、担当の保育士はちょうど席を外しており、待機室のようなところへ娘を置いて行ったアンは、キッチンにいた調理師にそのことを告げて立ち去ります。つまり、バニーを見ている人はいなかった。作中もバニーの姿は映りません。
保育園でも手に負えない事態に警察も関わってくることになります。最初はただの迷子だと思っていた警察側ですが、段々とアンの話の信ぴょう性を疑うようになり、すべてはアンの妄想なのではないかと予測します。

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アンは疑われていることを察しますが、自宅にあるバニーのものも何一つない状態、盗まれたのだと主張しますが、疑いは晴れません。バニーのために買ったお菓子があると思いつきますが、それも十分な証拠とはなりません。そこで、バニーの大切にしていた人形を修理屋に出していたことを思い出し、病院を抜け出して向かいます。
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その後の展開がどうなるかはお楽しみなのでここらで紹介を終わりたいと思います。さっそく個人的感想に入りましょう。

OPはセンスがあります。紙をビリビリと破くような演出でキャスト・スタッフの名が次々と映し出されます。
ちょうどパッケージにもあるように、黒い紙を破いて形をつくるような感じですね。パッケージでは人型に切られています。

さて、キャラクターですが、主人公アンではなくアンの兄であるスティーブンがとても特徴的なキャラクターです。
妹であるアンの混乱ぶりにスティーブンは慰めに入りますが、なんか手つきが艶やか過ぎるんですよね・・・それって妹にする手つきか?っていう・・・これも後々どういうことか分かるんですがね。鑑賞後に、俳優の演技力に驚きました。

テーマソングもとても良いです。特に前述した人形修理屋のシーンでの曲。
総合的に見て、良質な「サイコホラー」です。一応サスペンス枠ということなのですが、個人的にはホラーを感じました。ゴアな表現は苦手だけどちょっとホラー的なものを観たいという方は気軽に観れるんじゃないでしょうか。
主人公がおかしいのか、事態がおかしいのか。こういった手のものはほかにも『フライトプラン』『バルカン超特急』などが挙げられますが、このブログでレビューしてきたものでいうと『呪われたジェシカ』が一番近いでしょうか。
でもジェシカと違って本作はアンが精神疾患を負っているなどの設定もなく、結果もハッキリしているので、考察がしたい!!という人には物足りないのかも?ですが、異常な人間の得体のしれない恐怖、そしてそれを演じ切るアクターの演技力などは見ものですよ。終盤とかフツーにサイコホラーです、ほんと。ひやひやしますよ。

素敵な作品でした。
★★★★☆

Posted on 2016/09/27 Tue. 21:22 [edit]

category: ホラー以外の映画

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デビルズ・バックボーン/The Devil's Backbone  

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公開年:2001
監督:Guillermo del Toro
脚本:Guillermo del Toro, Antonio Trashorras, David Muñoz
音楽:Javier Navarrete

心霊ものっぽいしデル・トロだしファンタジー的美しさのあるホラーなんじゃないの?ということで鑑賞に至りました。

ストーリー(allcinemaより引用)

激しい内戦が続くスペイン。人里離れた荒野に建つサンタ・ルチア孤児院。中庭に大きな不発弾が突き刺さったままのこの孤児院にある日、12歳の少年カルロスがやって来る。
幼児を漬けたラム酒を飲む老牧師や義足の女院長など不気味な大人たちが少年を迎え入れる。
彼に与えられたベッドは“12番”。それはある日を境に行方不明となったサンティという少年が使っていたベッドだった。
その日から、カルロスは奇妙な囁き声や物音に悩まされるようになる。やがてカルロスはサンティの霊が何かを自分に訴えかけていると感じる。恐怖に怯えながらもサンティをめぐる秘密に興味を抱くカルロスだったが…。



ストーリーが不気味ですけどね、全然そんなんじゃないですよ。心霊ホラーじゃないと思っていただいて結構です。はい。
主人公は少年カルロス。いいとこのお坊ちゃんでしたがある日突然孤児院に置いて行かれるということで・・・。メインキャラクターとなるのは孤児院の子どもたちと施設の牧師、院長、そして施設を卒業した人などなど。人間関係も面白いですよ。
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さっそく個人的感想にいっちゃいましょう。

まずOPですが、フォントが雰囲気が出ていて好印象です。こういうところにセンスがあると嬉しくなりますね~
戦時中のスペイン、という舞台の雰囲気も良しです。
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本作の幽霊は男の子のサンティですが、割と登場は早いです。もったいぶってないよ。
主人公カルロスは性格の良い子で、まあ王道でいじめっこたちにいじられる流れになりますが、持ってきた漫画を見せるとなんだかんだ仲良くなっちゃうのね(笑)そういうところが子どもの世界を描けていて面白かったです。
で、まあいじめっこ(というほどでもないけど)のリーダー的立場にいる子がいるわけですが、いじめっこに終わらないんですよ。もう一人の主人公と言っていいくらいスポットライトが当たります。少年の淡い恋心とかね、甘酸っぱいシーンもありますし、その背景があってこそ映えるストーリー展開があります。
あ、ちゃんと幽霊のサンティのストーリーもありますよ。ちょっと影が薄くなっちゃってますけど(笑)
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大人たちにもそれぞれ複雑な関係があるのも良かったですね。大体、子どもか大人のどっちかがメインに描かれると思うのですが、本作ではどちらも描かれます。子どもの知らない事情がね、あるわけですね。
牧師のカサレスは非常に人間性のある人で、子どもたちを全力で守ります。そして自制を知っている人ですね。愛する人のためなら。愛する人をずっと待つ。そういう切なさにこちらが潰されそうになる、そんなキャラクターです。
中盤からは幽霊のことなんてほぼ忘れてストーリーを追ってしまいますが、綺麗に終わらせてくれます。
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全体を通しておどろおどろしい心霊もの、といった雰囲気は全く無く、デル・トロらしい美しさのある作品です。そしてホラーというよりも戦争ものと言った方が適切であると思われます。ものすごく良かった。

★★★★★

Posted on 2016/09/22 Thu. 21:09 [edit]

category: ホラー映画

tb: 0   cm: 0

グリーン・インフェルノ/The Green Inferno   

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公開年:2015
監督:Eli Roth
脚本:Guillermo Amoedo, Eli Roth
音楽:Manuel Riveiro

食人映画全然観てないよね~ってことで鑑賞に至りました。だいぶ遅れた!
タイトル『グリーン・インフェルノ』は、かの有名な食人映画『食人族』で登場するアマゾンの秘境です。ここに食人文化のある民族が住んでいるよっていう話ですね。
監督イーライ・ロスは『ホステル』が代表作になります。『食人族』のファンみたいですね・・・


ストーリー(allcinemaより引用)

女子大生のジャスティンは、環境活動家グループのイケメン・カリスマ・リーダー、アレハンドロに好意を抱き、彼らが南米ペルーで行う抗議活動に参加することに。その内容は、未開のジャングルに暮らす先住民、ヤハ族を守るため、開発が進む工事現場に乗り込み、違法な森林伐採の様子を生中継で世界中に発信するというものだった。
計画はみごとに成功し、大きな成果とともに帰途に就いた一行だったが、ほどなくしてセスナ機が墜落し、彼らはアマゾンの真っ只中に放り出されてしまう。かろうじて一命を取り留めたジャスティンたちだったが、生存者は全員、身体を真っ赤に染めたヤハ族に捕らえられ、彼らの集落へと運ばれる。
そこでジャスティンたちを待っていたのは、世にもおぞましい人喰いの儀式だった。




とりあえずまあ、調子に乗った大学生が原住民に美味しくいただかれる映画ですね。それだけです。それが全てです。
ということで、もう個人的な感想に入っちゃいましょうね(笑)

まずはOPとテーマソングですが、民族感がありこれから描かれる特殊な地での特殊な文化にワクワクできます。
秘境に行く前にはもちろん、大学生たちがなぜそこに行くことになったのかが描かれるわけですが、そこで主人公の女の子が父親と話すシーンがあるんですね。そこで食べるのはステーキ。ああもうこれが最初に出てきてくれて良かったな、という感じですね(笑)
これからの食人シーンを彷彿とさせます。
ストーリーにありますように、今作は大学生たちが秘境の先住民たちの人権を守ろうと活動するわけですが、まあ近代の作品ということでスマホが出てくるわTwitterが出てくるわで親近感が持てて面白いです。主体的に、しかも社会的に活動する自分たちに興奮した様子が映されますが、余計なことをしなければこんなことにはならなかったのにね、の流れです(お察し)
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食人映画ということで、もちろんマーダーシーンは食用解体になりますが、その前に飛行機事故が起こります。そのせいで帰れない状態になるわけですね。飛行機事故ではモブたちがどんどん消化されていきます。吹っ飛ばされたりプロペラに切られたり・・・爽やかな殺され方だなあと思いました。
で、その飛行機事故あとに部族に拉致られるわけですが、もちろん攻撃されるわけですね。中でも、助けようとした仲間にサクッと矢が刺さるシーン。「いま助けてやるから!」というようなことを言った直後に殺されるってのもスムーズで好印象だし、なにより刺さった感じが本当に「サクッ」とした感じでちょっとしっとりめ。好印象です。
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さて、肝心の解体・食人シーンですが、最初はおでぶちゃんからです。
食料が一度にこんなに入るなんて!神の恵みだ!と感動した先住民たちは、とりあえず最初に誰を食べるか決めるのですが、まあ一番食べごたえありそうなものからっていうのは妥当ですね。
目玉の踊り(?)食い、解体、などなど見ごたえのあるシーンが続きます。食人映画としてはものすごく良いですね。
その他の人たちも美味しくいただかれます。
調理と食事シーンですが、グロテスク~げろげろ~というよりも、一種のドキュメンタリーを観ているような、テレビの異文化特集を観ているような感覚で観れます。なんでかっていうと、美味しそうに調理するんですよね。だから人間の肉だってことを忘れてしまうのですよ。
ひとつ残念だったのは、途中でゾンビ映画よろしく唐突に襲い掛かって生食しちゃうところ。いやいやいやいや、この作品の良さは「異文化の美味しい食卓」なんじゃないの!?っていう残念な裏切りです。いくら未開の地でもそこまでの文化はないんじゃないかと思ったり。ゾンビ映画でやれっていう。
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しかしながら先住民のデザインは良かったと思います。一番目立つ巫女的立場の女性はもちろん、ノーマルタイプ(?)の先住民まで、全体的にまとまりがあって、異質感があって、まさに「対・部族」を感じさせてくれる。良いですね。
もちろん大学生たちもキャラクターとしてはちゃんと特徴があるのですが、まあそんなことはどうでもいいんですよね。「誰が食べられるか」というより、「どうやって食べられるか」がメインの映画なのです。
ひとつ残念だったのは、噛みつきアリの刑に処されるシーンが地味だったこと。「昆虫によって犠牲になる」ことを描くなら、やはりそこは恐怖演出が欲しいものです。
オチは「うーん、どうなの?」といった感じ。結局どこまでがどうだったのか、あいつは何になったのか、そういうところが初見は読めませんでした。しかしながら「カリスマとサイコは紙一重」という劇中のセリフをうまく回収しているのは好印象です。オーディオコメンタリーを観ると分かりやすいです、まあ当たり前なんですけど・・・。
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処女は助かる、というホラー暗黙のルールをもちろん守り、エンドロールではスタッフのTwitterアカウントが明記されているユーモア、そういうところも面白いポイントでした。
残念な点がいくつかあるものの、なかなか見ごたえのある食人映画だったと思います。
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★★★★☆

Posted on 2016/09/17 Sat. 18:29 [edit]

category: ホラー映画

tb: 0   cm: 0

ニードフル・シングス/Needful Things  

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公開年:1993
監督:Fraser C. Heston
脚本:W.D. Richter
音楽:Patrick Doyle

有名な小説家スティーブン・キング原作ということで鑑賞に至りました。

ストーリー(allcinemaより引用)

キャッスル・ロックの町にリーランドという老人がやってきて古道具屋を開店した。
そして、人々がその店を訪れるたびに、町に奇妙な出来事が続出し始めていった……。



めっちゃシンプルやんけ、という感じですが、シンプルな設定ながらも人間関係が複雑に絡み合っていくストーリーなのです。
主な登場人物は沢山いるので、とりあえずメインを張る二人を重点的に紹介しておきます。
まずは古道具屋(骨董品屋)の店主、リーランド。落ち着いた雰囲気のする紳士です。キャッスル・ロックの人々それぞれに「必要なもの」をズバリ当て、売ります。そしてお金の代わりに「ちょっとした」頼み事をするのです。
演ずるはマックス・フォン・シドー。『エクソシスト』の神父役、そして『レナードの朝』、最近でいえば『スターウォーズ』シリーズにも出演しているようです。

そして町の警官であるアラン。人々を見守り職務をまっとうし、冷静でいて判断力のある人です。行きつけのカフェレストランで従業員として働くポリーは婚約者です。
演ずるは『クリープショー』などに出演しているエド・ハリス。なんかどことなく『ロボコップ』の警官マーフィー(ピーター・ウェラー)にちょっと似てるんですよね~。
その他、敏腕経営者、警官、農場の夫婦、神父と牧師、子ども、などなど様々な立場のキャラクターがいますが、それぞれにストーリーがあり、彼らの人間関係のもつれが大ごとに発展していくのです。
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骨董屋「ニードフル・シングス」には町の人々が訪れリーランドの持ってくる「必要なもの」を買い、代わりにリーランドの頼みごとを町の人々は実行します。
リーランドは決まって「一番欲しいものは何か」といったようなことを訊きます。或る人は「10代の時の思い入れのある野球のジャケット」だったり、或る人は「人形の小物」だったり、また或る人は「痛みの消えるペンダント」だったり・・・様々です。
ある日アランは「ニードフル・シングス」を訪れ、同じようにリーランドに尋ねられます。しかしアランは「特にないよ」と答えるのです。この違いが後々に大きく響くこととなります。
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そんな感じで、ひとつひとつの「頼み事」が複雑に絡み合いあんなことやこんなことになります↓
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さて、そろそろ個人的な感想に入ります。
まず、ですね!テーマソングがめちゃくちゃ良い!ほんっとーーに良い!ほんっとうにめちゃくちゃ良いんですよ。もうね、OPからEDまで音楽の素晴らしさに私は大感動でしたよ。オカルトチックで盛り上がりがあって本当に本当に語彙力が追い付かないほど良い・・・!
とりあえず聴いてみてください、ということでYOUTUBEを貼っておきますよ~。




今作はですね、ランニングタイムは長めなんですが、事態がどうなっていくのか面白いので飽きずに観られます。
ゴア表現も少なくびっくり要素もないので、普段ホラーを観ない・怖いっていう方にもお薦めです。ただし動物が犠牲になる結構ショッキングなシーンがあるので苦手な方は控えたほうが良いかも?

で、私がなぜこんなに高評価なのかというと、悪魔が出てくるからなんですね。しかもとても理想的な描かれ方をしています。悪魔は不敵・余裕がある・ぶれないっていう三点が私の中でとても重要なんですが、その全てを満たしてくれているんですね。最高です。
最後の最後、悪魔が放つ予言めいたセリフがあるのですが、めちゃくちゃクールで。未来をもう分かっている、まさに神の被造物でありながらも対岸に立てる存在である悪魔らしいカッコよさ・不敵さがあるんですね。いや~素晴らしい。

ホラー的要素として面白かったのは、血まみれでお互いを本気で殺しにかかる女性二人のシーンですね。恨みがここまで深いとこうなるかっていう。階段を血だらけでよろよろと上る姿はまるで『呪怨』のような圧迫感があります。
あと、個人的にものすごーく美しいと思ったのは建物の爆発シーンですね。木の飛び散り方がとっても綺麗なんですよ。これってもしかしてそこまで計算された爆破なのか?って本気で考え止まってしまうくらい。

一つとっても総合してもとても面白い作品でした。サイコー!
しかし、「みんな悪魔のせいだったのか?」と考えさせられる作品でもありました。
あ~良い作品でした。

★★★★★

Posted on 2016/09/13 Tue. 20:41 [edit]

category: ホラー映画

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ペットセメタリー2/Pet Sematary 2  

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公開年:1992
監督:Mary Lambert
脚本:Richard Outten
音楽:Mark Governor

ペットセメタリー』ファーストは以前レビューしましたが、続編も観てみようということで鑑賞に至りました。
監督はファーストと同じくメアリー・ランバートです。

ストーリー(allcinemaより引用)

撮影中の事故により目の前で女優の母親を失った主人公。彼はショックから立ち直れないまま父と共に新しい土地で生活を始めるが、ずっと母親のことを忘れられずにいた。
そんなある日、ただ1人の親友ドリューからペット・セメタリーの存在を知らされ、彼らはそこにドリューの大切なペットの犬を葬る。しかしその夜……。



はい、続編ということですが、前作のストーリーには関係なく、「呪われた地」の設定のみが引き継がれています。
ということでファーストをご覧になったことがない方でも鑑賞しちゃってオッケーな感じですが、クオリティはファーストが断然勝っているので観るならファーストをお薦めします(笑)
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呪われた地


登場人物紹介。
主人公ジェフ演ずるはあの超美形と名高いエドワード・ファーロング君でっす!今作でもめちゃくちゃ綺麗ですよ~
ジェフは13歳の男の子。女優であるママの撮影現場を見学していたところ、不運にも感電死してしまうママを直接見てしまいました。トラウマものです・・・
夫婦仲があまりよろしくない中の出来事でしたが、ジェフは獣医の父親に引き取られ、引っ越し先で学校へ通い始めます。
学校のリーダー格クライドとその子分たちにいじられながらも、ジェフは唯一の友達であるドリューと共に過ごします。(ドリューはクライドに刃向かえないんだけどね)
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ジェフとクライド


で、そんななか、ドリューの義父であるガスが、ドリューの愛犬ゾーイを銃殺します。自分が飼ってるうさぎにいたずらしたりするから、常々「次は殺してやる」とドリューに言っていたのでした。
二人は「呪われた地」について知っており、ドリューが「ゾーイを埋めに行くから一緒に来て」と言うのでジェフはしぶしぶついていきます。二人は動物霊園の先の立ち入り禁止区域にある「呪われた地」に向かい、そして犬を埋めます。
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そして数日後、ボロボロで血まみれのゾーイがジェフの家へ帰ってきます、が、様子がおかしい・・・?
とにかく銃弾を受けた傷をどうにかせねばとドリューはジェフの父であるチェイス(獣医)に診察してもらいます。が、鼓動が聞こえない。どういうことかと思いチェイスはサンプルを検査機関に送りますが、「死んだ犬のサンプルを持ってくるなんて」と笑いながら電話がかかってきます。その話の中で、どうも以前この町・この施設で獣医をやっていたという人間が同じことをしていたと聞き、何があったのか話を聞きにチェイスは車を走らせますが・・・
pet_sematary2_2.jpg pet sematary dog


そしてあるハロウィンの夜、森で薪を囲みながらワイワイするティーンズの中にはジェフとドリューもいました。ジェフは母親にだけ夜遊びのことを告げ、夜遊びに厳しいガスの目を抜けて参加していましたが・・・結局バレる(笑)
警官であるガスはティーンズの集まりに押しかけ、蜘蛛の子を散らすようにみんないなくなります。そしてドリューに体罰めいたことをしたガスの首元に、なんとあのゾーイが!
とりあえずガスが死んじゃったので、ジェフとドリューは「やばいからこいつも呪われた地に埋めよう、生き返らせなきゃ」と決めます。
さて、段々と事態は悪い方向へ・・・
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説明しすぎましたね(笑)でもトレイラーに映っている内容だけに触れていますよ~
ではそろそろ個人的感想に移ります。

OPはアニメーションっぽいです。ロゴもそうだし、OP自体も夜の森に月が射している、そこを進んでいく、という流れがアニメーションで描かれます。ここらへんから、「ああ、ファーストとは結構違いそうだな」と予感しておりましたが・・・(でもこういうの嫌いじゃない)
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挿入歌がね、いいですよ!音楽が良い。
なかでもDramaramaの I've Got SpiesとL7のShitlistがハードロック好きにはたまらんです。一応Youtube乗っけておきますね。
こういう風に音楽が良いだけで作品の評価も上がってしまいますね・・・いいなあ、いいなあ。


結構感覚に訴える系の描写が多くてですね、あいまいですっきりしないことが多いです。ファーストのような切なさ悲しさを物語るよりも、ゴア的な意味でホラー度を上げてきただけ、といった感じでしょうか。そう、結構なゴア作品です(笑)
あとは、甦った人間たちの中でもいじめっこのクライドのデザインはものすごく良かったですね~!まさにホラー!といった感じです。

その他、死体のはずのガスがビミョーに動いてたり、なんでなんで?といったところはあるのですが、まあ細かいことは言わずに寛容な心で観る作品です。監督、がんばったね、って言いたい。
13歳だから甦って頭がおかしくなった義父のこともなんだか笑えちゃう、そんな雰囲気を微笑ましく思いつつ・・・
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まあまあ、ゴア描写は良かった作品でした!
ファーロングの美しさに星増やします。

★★★★☆

Posted on 2016/09/01 Thu. 18:40 [edit]

category: ホラー映画

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