lith様の備忘録

映画(主にホラー)・音楽(メタル)の雑なレビューブログ

スポンサーサイト  

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

Posted on --/--/-- --. --:-- [edit]

category: スポンサー広告

tb: --   cm: --

オペラ座 血の喝采/Opera  

d2ab0c4107a64326ca81b2b6aa7c765c.jpg

公開年:1987
監督:Dario Argento
脚本(原案):Dario Argento, Franco Ferrini

サスペリア PART 2』、『インフェルノ』、『愛しのジェニファー』、『ジャーロ』などでレビューをしてきました、ダリオ・アルジェント監督作品です。
ジャーロ(ジャッロ)とは、イタリアでいう犯罪映画のことを指すようであり、傾向としては少々盛った流血シーン、つまり犯罪シーンがあるということです。
今回の作品もダリオらしい絵画のような画が全体を通してありますよ~

ストーリー

不幸を招くと伝えられる舞台劇「マクベス」。その主役に決まっていた女優の事故により、プリマに大抜擢された主人公。しかし、その時から彼女は何者かに付きまとわれるようになる……。



ジャケットにもなっているように、今作のすべては「目の下に針を貼られて強制的に殺人シーンを見せられる」という設定とその画です(笑)
Opera-700x378.png Terror-na-Ópera-1987-4

特に登場人物なども重要性として取るに足らないのでさっさと個人的感想に入ってしまいますね。
今作、上記にありますようにダリオ・アルジェント監督作品なのでダリオ色がもちろん強いです。
ダリオといえばなんといってもシーンの画的美しさが魅力であると思います。だからストーリーはいちいち考えなくてもよろしい。「なぜ・・・?」というよりも、「この画は美しいなあ」と思ってればいいのです(笑)
美しさと言えば、やはり深紅の美しさがダリオ作品には宿っていると感じます。今作もその美しさが見どころ。

しかしながら殺人シーンは面白いものがありまして、特にドアの覗き穴からバレットが打たれて眼孔を貫くところは素晴らしいです。こういう発想が好き。怖いですよね~。
ダリオといえばホラーというよりサスペンス色が強い作品が多いですが、今回もそうです。カメラは登場人物の視点を強調するものが多い。

そして彼の作品は唐突で本編に関わりのなさそうな、しかしながら強烈で印象に残るシーンがあることが多いです。
「え、なにこれ?どういうこと?」っていう疑問は拭えないのに、その印象は刻まれる。割と好きですよわたし(笑)
今作はなぜか脳みそが脈打つ(?)画がたびたび出てくるのですが、まあ多分これは主人公が緊張状態にあったり恐怖状態にあったりする際の描写として入っているのだと感じます。でもあまりに唐突すぎて「えっ」ってなるんですけどね(笑)

あとですね、ダリオ監督作品の代表作『フェノミナ』『サスペリア』などは派手・目立ちすぎる音楽が特徴的ですが、今作はオペラがメインの要素であるにも関わらず、BGMは結構なエレキサウンドです(笑)よく分からないけど印象には残る(笑)

ダリオ監督がお好きな方は必見です。

★★★☆☆
スポンサーサイト

Posted on 2016/07/19 Tue. 09:28 [edit]

category: ホラー映画

tb: 0   cm: 0

アバウト・シュミット/About Schmidt  

a120efc1a2.jpg

公開年:2002
監督:Alexander Payne
脚本:Alexander Payne, Jim Taylor
音楽:Rolfe Kent

たまには「ドラマ」棚にある映画でも観ようじゃないかとちらっと観て、ジャック・ニコルソンが出てるなら観るか、と鑑賞に至りました。
監督はジュラシックパークⅢの脚本も務めたAlexander Payneです。

ストーリー

アメリカ中西部オマハ。この日、勤め先の保険会社で定年退職の日を迎える66歳のウォーレン・シュミット。彼はこれまで妻ヘレンと今は離れて暮らす娘ジーニーと共に、平凡だが特に不満のない人生を送ってきた。そして次の日から新たな人生を歩むことになる。
しかし、翌朝目覚めてみると、シュミットは会社中心の生活リズムが染みついていたせいか手持ち無沙汰になる日々が続いた。そんなある日、妻ヘレンが急死する。そして葬儀の準備に追われるシュミットのもとへ、愛娘ジーニーが婚約者ランドールを伴い戻ってくるのだった…。



ということで、定年退職した壮年ウォーレン・シュミットが主人公になります。第二の人生を歩むチックなやつですね。
私は「第二の人生のスタートで人生で最も素晴らしいものは何かを学べるんじゃないか」と若輩ながら思っておりました。・・・ホラーから学ぶことも本当に多いのですがね!

主人公シュミットは仕事人間で、生命保険業界でも大企業であるウッドメンに勤め妻子を養い、そして遂に定年退職を迎えます。冒頭はここから始まります。
いざ第二の人生が始まると、何もやることがない!仕事人間から仕事を奪ったら何もなくなるのです。今まで向けていた視線を仕事から家庭へ向けても、そこには老いた妻がいるばかり。愛娘も信用ならぬ頼りない男と婚約して別居状態。シュミットはいら立ちを覚えます。
AboutSchmidt036.jpg
「この婆さんは誰だ・・・?」


そんななか、突然妻が倒れ、亡くなってしまいます。あまりにも急すぎる妻の死にシュミットは戸惑い、意気消沈し、妻の存在のありがたさを改めて痛感するのでした。そして寂しい心は愛娘に向くわけですね。シュミットは同居をもちかけますが、あっさりと断られます(笑)
自分の第二の人生と共に何気なく始めた「恵まれない子ども」の養父。養子である写真でしか見たことのない男の子へシュミットは手紙を書き綴ります。自分の人生について、家族について、感じていること、思ったこと、考えたこと。
about-schmidt-8918-large.jpg


「そういえば」とシュミットは思いつきます。妻が欲しいとねだって買ったキャンピングカーがあることを思い出すのです。
思い立ったが吉日!シュミットは数日分の荷物を乗せ、ハンドルを握ります。旅の始まりです。
結婚を数日後に控えた娘はそっけなく、妻は若いころに旧友と浮気していたことが分かり、シュミットは旅によって寂しさを埋めようとします。まるで家族も友情も失ったよう。
まずは自分の生まれ育った町から。自分の人生を振り返り、自然を観て、シュミットは自分を見つめなおします。
そして旅の途中では同じくキャンピングカーで楽しむ夫婦と出会いますが、シュミットの行動でそれも台無しになってしまいます。空回りしてばかりのシュミットです。
23.jpg aboutschmidt9.jpg


いよいよ娘の結婚式です。娘の夫となる男の間抜けさ、その親族のどこか下品な生活と教養のなさに辟易し、最後まで反対をしていたシュミットですが、当日のスピーチでは二人の門出を祝うスピーチを行います。これが正しいこと、娘のためのことなのかと思いながら。そしてシュミットが見つける人生で最も大事なものとは・・・?
aboutschmidt2.jpg


そろそろ個人的な感想にいきましょう。
OPはとっても良いです。シュミットが静かに定年退職を迎える様子が時計の針の音と共に印象強く残ります。これから「定年退職後」が描かれるという作品にふさわしいOPです。
シュミットが空回りするシーンが少なからずあり、コメディチックな要素があるので全体的に綺麗過ぎません。
しかしながら尻すぼみ感は否めません。これだけ描いておいて、ちょっとオチの印象が弱いかな、といった感じです。
「これが一番大切」と伝えたいのは分かるのですが、シュミットの寂しさが強調されて拭い切れていないのでハッピーエンドとは言い難い印象を受けますね。果たして彼は積極的に自分の人生を肯定できたのか、それとも消極的な肯定なのか。考える人はそこを考えさせられてしまうことかと思います。

総合的には、寂しい映画ですし、ジャック・ニコルソンの演技力にだいぶ支えられた作品です。
つまり、観なくてもいい作品ってことなのですが、まあジャック・ニコルソンが泣いてるのを観たい人向けって感じですね(笑)
しかしニコルソンも老けたなあ・・・『シャイニング』や『バットマン』の頃がとても好きです。
l.jpg

★★★☆☆

Posted on 2016/07/17 Sun. 19:44 [edit]

category: ホラー以外の映画

tb: 0   cm: 0

スケルトン・キー/The Skeleton Key  

thK45RCN4Z.jpg

公開年:2005
監督:Iain Softley
脚本:Ehren Kruger
音楽:Edward Shearmur

面白い面白いと評判が良かったので鑑賞に至りました。
日本未公開作品『スケルトン・キー』です。今作はですね、名優ジョン・ハートが出演している超超面白いホラー映画です。
ジョン・ハートと言えば、『エイリアン』でチェストバスターに突き破られる人、『ハリー・ポッター』シリーズで杖売ってる人、『ヘルボーイ』でミュータントの指揮執ってる教授などなどが私の頭の中に浮かぶのですが、まず一番、何より『エレファントマン』でエレファントマンを演じた人ですね!

ストーリー

ルイジアナ州ニューオリンズ。看護士のキャロラインは、老婦人のヴァイオレットと脳梗塞で全く身動き出来ない夫のベンが住んでいる古い屋敷に住み込みで働くことになった。その屋敷には鏡が一つもなく、至る所に魔よけのレンガ屑が撒いてある。
働き始めて間もなく、バイオレットから全ての部屋を開けられる合鍵を預かるキャロライン。そしてある日、彼女はその鍵でも開けられない部屋を発見する。そこから、土地に伝わる古呪術“フードゥー”の存在と、昔この家で起こった惨劇を知らされるのだが…。



ゾンビで有名な”ブードゥー”ではありません。 ”フードゥー”です。
ストーリーからも分かりますように、オカルトものでございます。やったー!オカルトだー!呪術だー!
そしてミステリー要素もあります。「開けられない部屋」をスケルトン・キー(マスター・キー)で開けると・・・というお話。

主人公は看護師のキャロライン。ホスピスにて働いていますが、そこでの仕事が「死」に対してあまりにも作業的であると感じ嫌気がさし、新聞の求人広告に載っていた「お屋敷での住み込み介護」の仕事に応募します。
そしてお屋敷に住んでいるのは脳性麻痺のベン、そしてその妻ヴァイオレット。「この家のことはあの子には分からない。南部の人間にしかわからないんだ・・・」というような意味深な発言を専任弁護士ルークに吐露します。
323308view002.jpg the-skeleton-key.jpg


なんだかんだ住み込みで働くことになったキャロラインは、ヴァイオレットからマスター・キーを預かりますヴァイオレットも同じものを持っているということで。
ある日キャロラインは用事があって入った屋根裏部屋にドアがあることに気が付きます。ガタン、ガタンと鳴るドアはどうしても気になってしまうもの。そしてとうとうキャロラインは開けてしまい、その部屋の中でなんとも怪しい書物やレコードを発見します・・・。
そういえば、家じゅうの鏡が取り外されていたり、なんだかおかしいことがある家だ・・・。
skeletonkey3.jpg the-skeleton-key_15925.jpg


ベンから「助けてくれ」「ここから出してくれ」という言葉を聞いたキャロラインはヴァイオレットを疑います。なんだか呪術的なものがあるようだ・・・。
ということで、その町では有名な魔術師の元へ行き、”フードゥー”とは何かを聞き出します。しかしいろいろと知りすぎたキャロラインは悪夢にも悩まされることとなります。
hqdefault_20160716214152e4a.jpg Skeleton-Key-hoodoo-doll-made-in-Kate-Hudsons-likeness.png
魔術師とキャロラインの悪夢


さてそろそろ個人的な感想にいきましょう。
先ずですね、ホスピスで働くキャロラインはもちろん看護師なので患者さんのケアがメインのお仕事なわけですが、それは患者さんの「死」をも見ることなので、死後の後片付けもするわけです。
冒頭では或る患者さんが亡くなり、身寄りもないその方の遺品はゴミステーション行きとなります。ここでキャロラインが遺品を持ち帰るんですよ(笑)そんでキーホルダーとして使う。いや、あまりにも悪趣味だろ!と思ったんですが、まあ思い入れのある患者さんならそうなるの・・・かな?

続いてカメラワークのお話ですが、とても良い画がいくつかありました。
一つは部屋に入るときに上から撮るものですね。もう一つは先ほど参考画像で載せました、鍵穴から撮られたものです。こういうの凄く好きですね~。

このレビューを読んでいる未鑑賞の方々は「へえ、オカルトかあ、きっと淡々としてるか呪術の怖さが出てるんだろうなあ」くらいに思われるかもしれませんが、今作、かーなーりーのどんでん返しがあります!もうね、本当に騙されるんですよ。しかもロック!
これはとってもおすすめな作品です。
実は途中まで「ふーん、なんかそんなにホラーじゃないしタラタラしてるなあ、オカルト要素もそんなでもないし」くらいに思っていたのですが、オチで完全に持っていかれました。めっちゃロックなオカルトホラーです。ナメちゃいけません。
あまり詳しく書けないのですが、とりあえず観てくれ、結末を想像できるか!?このキャラクターをどう思う!?って訊きまわりたい作品です(笑)

オチとキャラクターの良さに星増やしますっ
★★★★★

Posted on 2016/07/17 Sun. 12:31 [edit]

category: ホラー映画

tb: 0   cm: 0

ラバー/Rubber  

T0012279p.jpg

公開年:2010
監督・脚本:Quentin Dupieux
音楽:Gaspard Augé, Mr. Oizo

一時期大変話題になりました今作、今更ながら鑑賞に至りました(笑)
TSUTAYAのホラーコーナーにあったんですが、一応ブラックコメディ枠っぽいので「ホラー映画以外」に置いておきたいと思います。
ですが、首が吹き飛ぶなど結構ゴアなところもあるのでそういうのが本当にダメな方はちょっとびっくりしちゃうかなあ、と思います。

ストーリー(映画.comより引用)

砂漠に打ち捨てられた古タイヤのロバートにある日突然、命が宿る。
やがてロバートは念じるだけで物を破壊できるテレパシー能力をもっていることに気がつき、最初は小動物やゴミを破壊していたが、次第に人間に興味を持ちはじめて……。



はい、大体どんな映画か分かりますね。主人公はタイヤのロバートです。なんでロバートって名前があるかは分かりません。
冒頭は先ず保安官の語りから始まります。カメラ目線で鑑賞者に「理由がないということはあるんだ」と語ります。
例えば、「なぜ『悪魔のいけにえ』でレザーフェイスが殺人のあと手を洗うシーンがないのか?」・・・「理由は、ない」
といったように、有名どころの映画を例えに挙げて「映画の世界には”理由もなし”に何かが行われたり、存在したり、無かったりするのだ」というようなことを、とうとうと語るわけです。いきなりそんな語られましても・・・いや、でも確かに、そう言われてみれば気になってくる・・・。
rubber-movie-still-7.jpg
唐突なスピーチ


そしてタイヤのロバート(以下ロバート)は意思を突然持ってしまい、よろよろと回り何度もこけながらひたすら転がっていきます。ここでね、なんかもう雰囲気が良いんですよ。何度も倒れては立ち上がり転がっていくそのロバートの姿に、なんとなく心が動かされるんですよ。「ロバート・・・!がんばれ・・・!」って。制作陣の思うつぼですよほんと(笑)
ストーリーにもありましたように、「殺人タイヤ」と宣伝されていたロバート、なんと念力で相手をぶっ潰します。そう、轢き殺すんじゃないんですよ。私が勝手に妄想してたんだと言われればそれまでなんですけど。
じゃあなんでタイヤなの?・・・「理由はない」、そういうことなんでしょうね(笑)
0.jpg


未鑑賞の方はここで「なんだそれ、ネタ映画じゃん」みたいな感じで笑うことかと思います。
ロバートの殺人劇場はまあ、「タイヤが突然震えてキィキィ言い始めたと思ったら対象物が爆発する」というだけなので、飽きる人は飽きるのかもしれません。私は好きだけど。
そんな人たちのための箸休め要素がちゃんとあるんですよ。「鑑賞者たち」の存在がそれです。
彼ら「鑑賞者」は遠いところから双眼鏡でロバートや事件に巻き込まれる人々を覗いています。そして二言三言感想を言うわけですね。彼らはその一部始終を「作品」として批評しています。
これ、とても上手だなと思うんですよ。ただでさえ「タイヤが念力で人を殺す」なんて設定がぶっとんでるところを、この「鑑賞者」の存在を入れて、我々鑑賞側を落ち着かせておいてくれるんですね。宥めてくれるというか(笑)
もちろんその「鑑賞者」たちにもストーリーのようなものがあって、ただぼけっと突っ立っておくだけではありません。一応ね。
ロバートサイドと鑑賞者サイドがどう接点を持つのかってところですね。
2.jpg rubber-movie-review.jpg


そろそろ感想に入りましょう。
この作品、独特な味がありますので好き嫌いが分かれるかと思います。
「こんなくだらない映画!」という人もいれば、「なかなか面白いじゃない」という人、なかには「これは哲学的作品だ!」なんて仰る方もいらっしゃるようですよ。
私としては、中間の「なかなか面白いじゃない」という感じですね。味があると思いますよ。
ロードムービー、ホラー、ブラックコメディ、ドラマなどなどの要素があります。「え!?そんなに!?」って感じでしょうが、要素としてはありますよ(笑)ともあれ、「何をしてもいいよ」という寛容さは持っておいたほうが良いかもしれません。なぜならこの作品は「理由はない」ことをテーマとしているようなので(笑)

オチは良い意味で笑えます(笑)B級ホラーの「なんじゃそりゃ!」という展開を笑って観れる人にはウケるかな~
映画を真面目に観る人には向かない映画化もしれませんね(笑)
しかしながら、タイヤが転がる様子が映っているだけなのに感情移入させられるところはとても評価しています。
あとゴアさが結構素敵ですよ!頭が飛ぶシーンは制作陣にグッジョブと伝えたいところです。
rubber-movie-still-4.jpg


ロバートの今後に期待!
★★★☆☆

Posted on 2016/07/16 Sat. 19:47 [edit]

category: ホラー以外の映画

tb: 0   cm: 0

ジョシュア 悪を呼ぶ少年/Joshua  

joshua_RD_J.jpg

公開年:2007
監督:George Ratliff
脚本:George Ratliff, David Gilbert
音楽:Nico Muhly

なんかオカルトものっぽいものないかな~とTSUTAYAをブラブラしてたまたま見つけました。
「悪を呼ぶ少年」だなんて・・・きっと『オーメン』的作品に違いない!・・・違いました(笑)

ストーリー(allcinemaより引用)

株式仲買人として成功したブラッドは、妻アビーと9歳になる息子、そして生まれたばかりの娘とマンハッタンで幸せに暮らしていた。そんな恵まれた環境で育つ息子のジョシュアは家の中でも正装で過ごし、物静かで、同年代の子たちより言動が大人びている優等生。
しかし、家族が妹にばかり気に掛けていることで次第に疎外感を感じ始めたジョシュアは心が歪んでいき、奇怪な行動をとり始める。やがて、ペットの犬の急死や不気味な物音が頻発し、さらには妹の世話で育児ノイローゼ気味だったアビーの症状が悪化してしまう事態に。するとある時、ブラッドはこれらの悪事が全てジョシュアの仕業だと知るのだが…。



さて、登場人物紹介を。
今回の舞台はひとつの家庭です。仕事が順調で大らかな父ブラッド、ちょっと神経質だけど子ども思いの母アビー、生まれたばかりの可愛いリリー、そして成績優秀で物静かな長男のジョシュア。(ピアノもできちゃうよ!)
新しい命を家族に迎えた一家のドタバタから幸せそうな雰囲気までが冒頭で描かれます。
そして芸術好きの伯父さん、世話好きで信心深いお祖母ちゃん。一家がリリーに夢中です。
joshua_l.jpg joshua-2007-1-1.jpg
幸せな一家の図と伯父さんとピアノを弾くジョシュア


登場人物は主に上記のメンバーです。
ストーリーにもありましたように、家庭は少しずつ危うくなっていきます。ストーリーでご紹介しました内容は、あくまで一つの見方、とだけしか言えません。そう、こちらの作品、サイコものです。
「悪を呼ぶ少年」だなんて副題がついてるので勝手にオカルトでサタンな内容かと思ってましたが(笑)
主人公ジョシュアは『オーメン』のダミアン的側面も持っています。ああ、あんまり書くとネタバレしそうで怖い!
あ、ちなみにジョシュア自身はエジプト神話に興味があるようで美術館へも行くのですが、信心深いお祖母ちゃんに眉を顰められます(笑)
作中ではピアノを上手に弾いたり、担任に飛び級を薦められるほど成績優秀だったりしますが、一方でエジプト神話の儀式を真似てぬいぐるみを裂いたりします。
photo_06.jpg


でも個人的に一番引いたのはジョシュアのお母さんですね。もともと精神的にタフなタイプではないらしく、リリーの酷い夜泣きにノイローゼになっていきます。その様子がね、本当にリアルなんですよ・・・育児あるあるですね。
しかしお父さんはしっかりフォローしてくれるんですよ。できるパパ!素敵!仕事も家庭もうまくやれる男なんて完璧ですね。
ノイローゼながらも「僕を愛してる?」とジョシュアに尋ねられたのを「もちろんよ」と抱きしめるお母さん。悲惨だなあ・・・新生児って、可愛いだけじゃないんですよね。
Joshua-Still.jpg


ハートフルな話だと思っただろう。そんなことはないのだ。
今作、素晴らしいサイコスリラーです。人によっては「ビミョー」とかいう声もあるようですが、解釈によってだいぶ味わいが違ってくる作品なので致し方ないところはあるでしょう。
割とじわじわと家庭が崩壊していき、それがジョシュアのせいなのか、それとも周りがおかしいのか、鑑賞側も決定的な根拠が掴めないまま話は進みます。終盤に一気に展開、一気にホラー味を強めます。
個人的には、ここまで興味を引き付けたままにできるサイコロジカル・スリラーはなかなか無いのではと思うところです。
オチに関しては、「なぜ?」の答えによって解釈が違うのです。作品終盤、ジョシュアは伯父の前で即興でピアノを弾き、歌います。これが最大のヒントです。そしてかなり良いメロディ(笑)(一応リンク貼っておきます)



今作は派手な演出もありませんし、どこか淡々として落ち着き深さのある物語という感じなのですが、最後の最後でサイコらしさをドンと見せつけられるのにはやられます。

あ、でも笑えるところがあるんですよ。
育児ノイローゼで泣きじゃくったり落ち込んだりヒステリックになったりするお母さんですが、搾乳機で哺乳瓶に母乳を入れながら伯父に愚痴ります。すると伯父が一言。「おっぱいに酸素吸入してるみたい」
そのあまりのくだらなさに泣き崩れるお母さんの図が面白くて面白くて笑いました。くだらなさすぎて笑う。男女各々の苦労は互いに真に分かり合えることは難しいのでしょうね(笑)

オチの良さに星を増やしておきます
★★★★★

Posted on 2016/07/11 Mon. 16:19 [edit]

category: ホラー映画

tb: 0   cm: 0

ブライアン・シンガーのトリック・オア・トリート/Trick 'r Treat  

51l+jUwqdgL.jpg

公開年:2007
監督・脚本:Michael Dougherty
音楽:Douglas Pipes

観なきゃな観なきゃな~と思いつつ放置してたのを鑑賞。数か月前に観たのでうろ覚えですが書いていきましょう。
製作総指揮はX-MENシリーズや『スーパーマンリターンズ』などアメコミなSF作品を多く手掛けているブライアン・シンガー。
監督のまマイケル・ドハティはブライアン・シンガーの作品にいくつか携わっているようです。

ストーリー(allcinemaより引用)

ハロウィンの夜を迎えたオハイオ州郊外の町。町全体が仮装で盛り上がる中、本物の殺人鬼が暗躍し始める。
凶悪な殺人鬼という一面を隠し持つ高校のウィルキンス校長は新たな獲物を捕らえ、町中で姉たちとはぐれ独りになった内気なローリーには不気味な影が襲いかかる。
その一方、曰くつきの場所で悪ふざけをした4人のティーン・エイジャーは悲惨な事件を引き起こし、人間嫌いの偏屈な老人クリーグの家には、子供ではない何者かがお菓子をねだりに訪れる。
こうしてそれぞれの奇怪な出来事が互いに複雑に絡み合っていくのだが…。



ま、タイトルの通りハロウィンの夜のできごとが描かれるわけですが、この作品、とてもよく出来ています。
一晩に起きる4つの異なるストーリーがそれぞれに描かれ、見事に交差していきます。楽しいぞ~

とりあえず登場人物を簡単に紹介。
4つのストーリーの主人公たち。まずは殺人鬼らしいウィルキンス校長、内気で未経験な乙女ローリー、自閉症傾向がありうまく人と交流を持てず同級生たちにドッキリをしかけられるロンダ、ハロウィン嫌いのクリーグ。この4人がそれぞれハロウィンの闇に巻き込まれていくわけです。
trick r treat


OPはコミック調の描写です。
不気味な存在”サム”について、そして今作の登場人物やストーリーについて軽く分かるようになってます。ポップでいい感じですよ~
まずはプロローグとして人々がハロウィンに浮かれる様子が描かれます。そしてキャンディを持った謎の仮装した子ども?に殺されてしまう女性・・・。ここ、割とスプラッター要素あるので、ジャケットに騙されて「あ、結構優しいホラーなんだろうな」なんて思った人は度肝を抜かれるかもしれませんね(笑)
そう、一見ティーンズ向けのタイトルな今作、割とホラーです。ブラックな感じです。ホラー好きにはたまらない!ハロウィンはこうあって欲しいのだ!という作品なので、甘く見てはいけないぞ!といった感じですね。
htgfk.png


そしてまずはウィルキンス校長のストーリーに入りますが、結構ドキドキ危うい描写が多くて観ていて楽しいです。
嘔吐の描写なんかもあります。そして生首とかもあります。慣れてない人にとっては割とゴア描写なので、ちょっと刺激が強いかもしれませんが、ホラー好きとしてはたまらない!ウィルキンス校長もナイスキャラです(笑)
ほっこりホラーです。いや、ホラーフリークスとしての「ほっこり」なので保証はしないんですけど・・・
CSMzCUYUYAAVhBf.jpg
生徒の前でジャック・オ・ランタンを作る校長


さて、次はお子ちゃまたちのお話です。
ハロウィンの夜にお菓子をもらいに歩くお子ちゃまたちですが、その中でもちょっとイジワルな女の子を筆頭に、ロンダを誘って肝試しにいきます。といっても、ロンダにドッキリをしかけて笑ってやろうっていう魂胆なんですがね。
で、そのドッキリの舞台は湖です。なんでも30年前、精神疾患を患っている子どもたちを乗せたバスが湖へ転落したとのこと。しかもそれは計画されたことで、家の”邪魔者”の子どもたちを葬るためだった、と・・・。
ウィルキンス校長のストーリーとはまた違ったホラー要素がここで楽しめます。怪談話的なやつですね。
で、その30年前の事件についての描写もあるので結構イヤーな感じは受けます。悲惨だなあ・・・と。
でも結構すっきりする話なので好印象です(笑)
53acf2153cacfbbcd4ae61282e59dcce.jpg  
30年前の事件の様子


さて、お次は内気な乙女のローリーのお話です。
ハロウィンに託けて異性と遊ぼうとする姉とその友人たちに誘われて仕方なくコスプレをするローリー。
その歳でいつまで処女でいるつもりなの!と言われ、反抗しつつも・・・。
これはですね、ちょっとしたどんでん返し系のストーリーです。予想してたのと違う!?そうくるか!っていうのがちょっと楽しめるかな、と。
これもね、よく考えたら結構ほっこりしますよ。「ああ、良かったね・・・!」って、思う人は思うはず(笑)
trick-r-treat-anna-paquin.jpg


さて、最後はひねくれジジイ、クリーグのストーリーです。
彼はハロウィンなんてくだらない!嫌いだ!っていう人なんですが、冒頭で出てきた不気味な子ども?、”サム”に襲われます。
サムはハロウィンを大事にしないやつを許さないのです。お菓子は大好き。かわいい。
これもほかのストーリーとは違う面白さがありますね。サムの覆面の下がどうなっているかも分かります・・・!
そして最後に、「え!そうだったの!」という衝撃の事実が分かり、面白いオチがついています。
trick-r-treat-cox.jpg b2eb405bc6558699af1899057334ebdc.jpg


ハロウィンの夜の闇で、普段隠れていた恐ろしい怪物たちが宴を始める・・・そんな素敵映画です。
可愛いキャラクターだからってなめちゃいけません!ポップながらしっかりとしたホラー作品ですよ。
一度に複数の味を楽しみたい人にはぴったりの作品かと思います。
Sam_Trick_r_Treat_2.jpg


★★★★★

Posted on 2016/07/10 Sun. 17:33 [edit]

category: ホラー映画

thread: ホラー映画 - janre: 映画

tb: 0   cm: 0

マンホール/Septic Man  

51ylDzUJMZL.jpg

公開:2013
監督:Jesse Thomas Cook
脚本:Tony Burgess
音楽:Nate Kreiswirth

Gyao!で無料配信していたのでなんとなく鑑賞に至りました(笑)

ストーリー
謎の感染症が流行し町には避難勧告が下された。
がらんとした町にひとり、下水管のスペシャリストであるジャックは尚も仕事を続けていた。
ある日ジャックの元に一人の男が声をかける。この感染症の原因を下水管のスペシャリスト、ジャックに究明してほしいということだった。国家機密レベルの仕事だから報酬ははずむという話に、出産を間近に控えた妻を養う十分な貯えになるとジャックはその仕事を引き受けるが・・・

ま、大体こんな感じですね。

さて、登場人物をさらっと紹介しましょう。
まずは主人公ジャック。自分に仕事には熱心で過去にも実績があるようです。
今回の仕事にも頭を使いながら挑みます。なんかね、カッコいいですよ!笑
そして、ジャックの元に来て仕事をオファーするフィル。どうやら教授だか研究者だか、らしいです。
1407259406000-Brown2.jpg septic-man-8.jpg


まあメインはジャック一人のようなもんなので冒頭はこの二人だけで進みます。
奥さんも忘れてはならないキャラの一人なのですが、参考画像が見つからないので後姿で(笑)
感染しかねない危険な仕事を引き受けてくるジャックに対し、不安でいっぱい。反対しまくります。
septic-man-9.jpg


さて、多くは語らずさっさと感想に入ってしまいましょう。
今作、最初からお下品度MAXです・・・嘔吐と排泄のオンパレード。わたしどんなスプラッターでもご飯が食べれないってことあまりないのですが、今作のような感じはさすがに食欲減退です・・・ごはん前じゃなくて良かった・・・という感じ。
septicman3-review-cross-a-student-film-with-toxie-you-get-septic-man-jpeg-113160.jpg


感染ものなのでゾンビとか来るのかな?と思いきや、マンホールの中に落ちて戻れなくなった!どうしよう!っていうシチュエーションホラーでした。パッケージのまんまでしたね。
あんまり書くとネタバレになるので書けないのですが、サイコな兄弟が出てきます。でもね、中途半端なの。一体なんのために?だとか、結局正体は?っていうことは描かれていないんですね~。なんかこう、サイコ要素を入れたかったからちょっと入れてみました的なものなんですけど、結構重要なポイントに置いちゃってるので作品全体が中途半端になっちゃってるんですよ。
33275b7e48965873c3fae67aff00c949.jpg


突っ込んじゃったのは、舞台は現代だと思うんですけど、感染者を結構虐殺してるんですよ。銃で撃ったり・・・
いやいや、まずワクチン開発とかウィルスの正体研究だとか隔離だとかなにかしようがあるでしょ!って思うんですけど、結構フツーに撃たれてます(笑)
まあシリアスな雰囲気を出したかったんでしょうけど、逆に浮いてしまって効果は認められません。残念だなあ・・・
大体、国家機密で下水管調べてねよろしく!なんてことをいきなり一般人に頼んじゃう設定からしてちょっと疑問なのに(笑)

しかしながら結構力の入った作品です。結構ちゃんとしてる。
シチュエーションホラーというと、目が覚めたら知らない場所にいて、それは実は実験でした~みたいな、『CUBE』を1000倍に薄めたようなクソ映画が多いんですけど、今作はマンホールに落ちちゃうまでがちゃんと描かれてるので、変に推理したりとかすることなく観れるんですね。
そういう「原因」を推理させてひきつけるって戦法、その「原因」がしょーもなかったときの疲労感が半端ないので、そこを無くしてくれたところは良かったです。

しかしながらですね、オチまでが残念すぎます。説明不足というか描写不足というかテキトーすぎるというか。
後半はお笑いですね。結構力が入ってそうな作品だけに残念です・・・。
あと国家機密とか言ってたのに大統領が全国放送でそのこと喋っちゃうのとかドン引きですよ(笑)
やるならちゃんとやれー!というポイントが割と多い作品でした。

でもね、感染したときの状態の過程はすごく良かったし、それなりに気持ち悪さがあったし、そこらへんはすごく良かったですね!
ということで、中盤までは割と観ていられる作品になってます。お暇な方向けですね。

★★★☆☆

Posted on 2016/07/10 Sun. 12:18 [edit]

category: ホラー映画

thread: 映画レビュー - janre: 映画

tb: 0   cm: 0

貞子VS伽椰子(超ネタバレ超長文)  

hwchannelw_20160422_4275310_0.jpg

公開:2016
監督・脚本:白石晃士

話題のクロスオーバー作品、『貞子vs伽椰子』のレビューをしていきますよ。
ジャパニーズホラーの二大キャラクターである貞子と伽椰子がバチバチバーサスしちゃうよ!という作品でかなりの宣伝がされてましたね。Twitterや各種SNS、ニュースサイトでも話題になっていました。
このブログでは「なるべくネタバレをせず」という自分ルールを作っていたのですが、今作に限っては書きたいことがありすぎるのでそのルールをちょっと破りたいと思います。
ということで、追記に書く形でレビューしていきたいと思います。パソコンでご覧の方は「続きを読む」を押すと読めますが、携帯などでご覧の方にはそのまま表示されてしまいます、ご了承くださいね。
-- 続きを読む --

Posted on 2016/07/09 Sat. 21:48 [edit]

category: ホラー映画

tb: 0   cm: 0

呪怨 ザ・グラッジ3/The Grudge 3  

the-grudge-3-movie-poster-2009-1020527228.jpg

公開年:2009
監督:Toby Wilkins
脚本:Brad Keene
音楽:Sean Mchahon

前回に引き続き『呪怨』シリーズ!ハリウッドリメイク三作目になります。
今回はシリーズ監督を務めた清水監督ではなく、『ダスク・オブ・ザ・デッド』などを監督したトビー・ウィルキンスがメガホンを取っています。ということで、「呪怨」本来の怖さは期待せず・・・

ストーリー(映画ドットコムより引用)

シカゴで起きた一家惨殺事件の唯一の生き残りである小学生ジェイクが、精神病院で不可解な死を遂げた。
その頃、東京では伽椰子の妹ナオコが、姉が夫に殺される悪夢に悩まされていた。シカゴの事件が伽椰子の怨念の仕業だと直感したナオコは、呪いの連鎖を断ちきるべく現地へと向かう。
一方、事件が起きたアパートでは、管理人マックスの妹ローズが、不気味な白い少年の姿を目撃していた。やがて、アパートの住人たちが次々と死んでいき……。



前作では「呪怨」が海外進出ということで、一体どうなるやら、という展開ですが、今作では完全に舞台は海外になっています。
前作終盤で生き残ったジェイクというイケメン少年が冒頭では精神病院の隔離病室へ入れられています。
いつも思うんですけど、こんな真っ白だったらそれこそ気が狂いそうですよね(笑)
matthew-knight-1369593235.jpg
女医とジェイク


主人公は前作で呪いが持ち込まれたアパートに住み管理する兄妹です。
上からリサ、マックス、ローズ。リサはファッションデザイナーとして成功するためにニューヨークへ単身引っ越すつもりでいますが、妹は病弱で世話が必要。兄はアパートの管理人として働き、家計を支えています。
そして日本ではなんと伽椰子の妹・ナオコが登場。シカゴの事件を聞き、自分の姉の呪いが影響しているんだ、どうにかしなくてはという使命感の下、シカゴへ飛びます。
 722938151190_1_jpg_ext_.jpg the-grudge-3-502715l.jpg
泣きっ面のリサ、使命感に燃えるナオコ


あ、あとですね、リサの彼氏が出てくるんですね。
頭の軽そうな人なのかなと思わせつつ、すごく良い性格してるんですよ。
ローズのためを思ってニューヨーク行きを諦めると、最初は戸惑いつつも、「どうして僕がニューヨークへ行くって言ったかわかるかい?君が行くからだよ。だから君が行かないなら僕も残るよ」みたいなことを言うんですよ。超良い人。
でもあっけなくやられまーす!笑
MV5BODUxNjgxMzg0NV5BMl5BanBnXkFtZ.jpg


まあ登場人物紹介はここらへんで良いでしょう。
前作は出し惜しみなく俊夫と伽椰子が大活躍すると書きましたが、今作では伽椰子登場までの30分ほどあります。
シリーズファンの方ならご存知かと思いますが、呪怨シリーズで伽椰子を演じられた方が変わっています。
ビデオ版、劇場版は藤貴子さん、監督が変わり『呪怨 終わりの始まり』『呪怨 ザ・ファイナル』では最所美咲さん。
そしてハリウッド版リメイク『呪怨』その続編『呪怨 パンデミック』では再び藤貴子さんが演じます。
今作ではそのお二方のどちらでもなく、堀内愛子さんという方が演じています。ということで、伽椰子っぽくないんですよね、なんか(笑)
で、伽椰子の動きも結構大げさで、シリーズのようなゆったりとした爬虫類系ではなくなっています。もう腕を振り回してカクカク動いてるんですよ(笑)
まあそっちの方が海外ウケするのかもわかりませんが、なんだかなあ、コメディっぽくなっちゃいますね(笑)
それと、体に全く血が付いてないんですよ。伽椰子のホラー度っていうのはやはり血で濡れてるところだと思うんですね。しかも服に汚らしく滲んでいるんですよ。見ていると「じくじく」と聞こえてきそうな生々しさが魅力だと思うんですね。
作中でもジェイクが「どんな女が襲ってくるの」と尋ねられて「血まみれの・・・」と答えているんですが、いや、そうでもなくね・・・?っていう・・・もしかしてジェイクだけオリジナルの伽椰子が訪ねてきちゃってるんじゃないか?笑
あと、俊夫くんが結構大きくなってる。あれ?八歳以上になってるんじゃね?幽霊でも成長するんだ・・・っていう
Blog Hospital Grudge 3 toshio
全部真っ白やんけ!という画と、ちょっと大人びた俊夫


では、良かった点と萎えた点を一つずつ。
先ずは良いことからいきましょう。前回のレビューでお話しましたように、『呪怨』シリーズで私が一番恐ろしいと思っているのは伽椰子の夫である剛雄なのですが(その残虐性ゆえに)、今作では優しい兄であるマックスが剛雄に乗り移られてしまいます。
なんだかんだホラー好きとして佐伯剛雄というキャラが好きな身としては嬉しかったですね~。
萎えた点は、本当に個人的になんですが、絵から血が垂れちゃうところ。ありきたり~!しかもなんか滴ってる感ない~!ちょっとしたことなんですが、萎えたポイントでした。
MV5BMjI5NTc1NDE0MV5BMl5Ba.jpg 3237276220_bd384cc720_o.jpg


なんかあんまり良いこと書いてませんが、すんごく良い点があるんですね!
ズバリ、伽椰子の妹、ナオコの怨霊バージョンのデザインなんです!!これは本当に良いですよ!
ネタバレになってしまいますが、ナオコは姉・伽椰子の怨霊をなんとか鎮めようとイタコ的なことをします。前作で描かれた幼少期の伽椰子は悪霊をイタコの母によって飲まされますが、その犠牲をローズにさせようとするわけですね。
ということで、白装束になるんですが、まあなんやかんやあって怨霊になってしまいます。で、まあ怨霊になるからには死んでしまうということなんですけれども、足を折られて喉を刺されて殺されているのですよ。
だから声は気持ち悪いし、足を引きずっていてガクッガクッと体を揺らしながら迫ってくるわけです。そのデザインがね、本当に素晴らしいんですよ。ジャパニーズな呪いの象徴的デザインだなあと思います。
MV5BMjA2NjgyODkyOF5BMl5Ba.jpg the_grudge_3_1267015721_2_2009.jpg
ビフォー・アフター


内容的には不満足、ハッキリ言って駄作の域なのですが、ナオコの秀逸なデザインを支持しておきます。

★★★☆☆

Posted on 2016/07/09 Sat. 16:50 [edit]

category: ホラー映画

tb: 0   cm: 0

呪怨 パンデミック/The Grudge 2  

thPSC5VX90.jpg

公開年:2006
監督:清水崇
脚本:Stephen Susco
音楽:Christopher Young

前回に引き続き『呪怨』シリーズのレビューです。
ハリウッドリメイクされた『呪怨』、今回はその続編である『呪怨 パンデミック』です。邦題で日本版っぽくなってますが原題はThe Grudge2ということで、ハリウッド版なんですね。

ストーリー(allconemaより抜粋)

東京。インターナショナル・スクールに通うアリソンは、友達と共に幽霊屋敷と化した一軒家を訪れる。そこでは、かつての住人である佐伯伽椰子という女性が夫に惨殺され、彼女の息子、俊雄も未だ行方不明となっていた。
そんな家の中で悪ふざけをしたアリソンたちは、それ以来何かに取り憑かれてしまう。そして、居たたまれなくなったアリソンはシカゴへ帰ることに。
一方、カリフォルニアに住むオーブリーは、姉のカレンが事件に巻き込まれ入院したとの知らせを受け、日本にやって来る。彼女はそこで、姉を助けてくれた香港人記者イーソンから忌まわしい事件の話を聞くが、その刹那カレンが投身自殺を遂げてしまう。また、シカゴのあるアパートでは、不可解な現象が巻き起こっていた…。



呪怨”パンデミック”ということで、大流行してしまうわけですね。呪いの感染が海外にまで渡ります!呪いもグローバル化する時代や!笑
今回の主役は前作の主人公カレンの妹であるオーブリーです。
彼女は姉や親の束縛や抑圧を疎ましく思っており、あまり姉とはうまくいってなかったのですが、前作で大変なショックを受けたカレンが入院しているということで面会に日本へ渡ってくるわけです。先ずは舞台が東京ということですね。
そして例の家で起こった佐伯一家の悲劇、事件を追っている記者と共に呪いを追究していきます。
一方もうひとつのストーリーとして女子高生サイドがあります。こちらも留学生という扱いで舞台は東京です。
いたずらで内気なクラスメイトを呪いの家に誘い出し、一家惨殺事件を語り聞かせ、肝試しということで押入れに入れます。ああ~やっちまったな~って感じですね(笑)
無題 thegrudge2_2.jpg


さて、今回は伽椰子ちゃんの幼少期について描かれています。
なんでも、幼いころにイタコの母の除霊につき合わされ、悪霊を飲まされていたとか・・・。
そのせいで呪いの力がずば抜けてしまったということでしょうかね。なるほどなるほど・・・。
オリジナルにはない設定ですが、まあ、ジャパニーズっぽい文化的オカルトを持ち込んだのは海外向けとしては良い要素とされるのかもしれません。
foto-the-grudge-2-15-low.jpg


さて、登場人物などの紹介はここまでにして、さっそく個人的な感想にいきましょう。

今回の舞台は前述したとおり最初は日本です。そして呪いの家も出てくるのですが、その外観のチープさには萎えました・・・。
もうまさに「舞台セット」といった感じ。ここで、恐怖感というよりもコントのような雰囲気になってしまって私の中では残念ポイントでした。

しかし伽椰子ちゃんの登場は結構序盤で、出し惜しみはなし!これは良かったですね。変に引き延ばすよりも好印象です。
日常でも「お化けに見える・・・」「何かいそう」というような感覚はあるあるだと思いますが、今作ではその「そんな気がする」を見事に映像化しているなあと思います。
the_grudge_2_03.jpg Kayako-the-grudge-14298551-1200-797.jpg
うしろうしろ!!


もちろん今回も呪いの犠牲になる人は多く、後半では呪いの規模は海外進出します(笑)
なんでかというと、例の女子高生の一人が実家へ帰ったことで呪いを持って帰ってしまったからなんですね~。なんてことしてくれたんだ!
ということで、その実家、アパートが呪いの舞台となります。
thegrudge2pic12.jpg 936full-matthew-knight.jpg
どんどん犠牲になっていくよ


で、まあオリジナルにもあるんですが、呪いによって殺された人間も怨念を持って更に「呪怨」が強くなるという流れがあるのですが、殺された人間も白塗りになって出てくるんですね。今作もそんな感じで犠牲になった人が出てくるのですが、まあ海外の人の白塗りはなかなかに似合わず(笑)
「呪怨」の白塗りというよりも、なんかこう、ブラックメタルの白塗りみたいになってます(笑)
つまり、日本人がやるからこその親近感、そこから生まれる恐怖というのが「呪怨」の白塗りだったんでしょうね~。

個人的にすごく燃えたポイントとしては、いないいないばあのお爺ちゃんが出てきたところ!
オリジナルをご覧になったことのある方なら分かると思いますが、ちょっとボケたようなお爺ちゃんが何もない空間に向かっていないいないばあをしてるんですよ。実はそこに俊夫がいるっていう描写なんですけど、わたしオリジナルでのこのシーンが大好きなんですね。それをしっかりこのリメイクでも持ってきてくれる。ああ素敵だ・・・

なかなかに良かったです。出し惜しみなく伽椰子ちゃんを観たい方にはお薦めかなあ。
伽椰子ちゃんの活躍とお爺ちゃんへ星を送ります(笑)

★★★★☆

Posted on 2016/07/09 Sat. 14:50 [edit]

category: ホラー映画

tb: 0   cm: 0

最新記事

アクセスカウンター

プロフィール

月別アーカイブ

カテゴリ

最新コメント

リンク


上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。