lith様の備忘録

映画(主にホラー)・音楽(メタル)の雑なレビューブログ

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ザ・フライ/The Fly  

theflyre.jpg

公開年:1986
監督:David Cronenberg
脚本:Charles Edward Pogue, David Cronenberg
音楽:Howard Shore

ちょっと前にレビューを書きました、『蝿男の恐怖』のリメイクにあたる作品です。
懐かしいですね~!よく映画番組でやっていたものですが、最近は過激描写に厳しい世間だからか、放映されることが本当に少なくなりました。

クローネンバーグ(父)の作品は『スキャナーズ』『ビデオドローム』『デッド・ゾーン』のレビュー記事をブログでも投稿しましたが、どれも独特の雰囲気がありますよね。
今作品『ザ・フライ』は、Body Horror(人間の体が変異したりするホラー)という特徴があります。『スキャナーズ』『ビデオドローム』もそうでした。

ストーリー
ジャーナリストのヴェロニカは、科学者セスが目の前で"テレポッド"という機械を使い、物体の転送(テレポート)を見せると、未発表の研究が外部に漏れることを恐れセスが記事を書くのを止めてほしいと言うのを無視して会社に持ち帰る。ヴェロニカの直属上司ステイシスは、ヴェロニカから伝え聞いたセスの研究をただの手品だと一蹴し、相手にしない。セスの勧めもあり、研究についての記録をビデオ撮影し、独自に密着取材することに決めたヴェロニカ。元カレであるステイシスに邪魔をされながらも、セスと恋人としてもパートナーとなったのであった。しかしヴェロニカとステイシスの中を疑ったセスはやけ酒の勢いで自分を転送することを試みる。すると筋力が凄まじく発達し、今まで縁のなかった女性関係にも暴走するセスであったが、徐々に体に変化が起きていて・・・
的な話です。

ええと、ここは『蝿男の恐怖』と対比しながら書こうかと思います。

まず、彼の作品のリメイクとして位置づけられている今作品ですが、ストーリー展開やテーマは全く違ったものとなっており、設定の一部が共通せども方向としては全く別の関係にあると感じます。
蝿男の方はレビューにも書きました通り、「或る科学者の悲劇」がメインテーマとなり、SFホラーでも物悲しさを強調した作品となっていますが、今作品『ザ・フライ』はまんま「ボディ・ホラー」がテーマになっています。


ボディーホラーといえば前述した『スキャナーズ』『ビデオドローム』もそうですね。クローネンバーグホラー作品の魅力の1つであると思います。
ということで、一部無残な表現、気持ち悪い描写がありますので、苦手な方はお気をつけください。(そこまで酷い描写じゃないとは思いますが、"無残"な方は結構酷いかなあ)

さて、『蝿男の恐怖』では頭部と左腕が蝿と入れ替わってしまう悲劇が起こりましたが、『ザ・フライ』では細胞レベルでの融合になりますので、蝿と人間の2体が存在するわけではなく、一体となってしまいます。ここでもう大きな設定が違っていることになりますから、当然話の流れやオチも変わってきます。

まずですね、『ザ・フライ』に出てくる研究者・セスは一言で言えば「勘違いクソ男」です(笑)
「え、勘違いのクソ男」といえばヴェロニカに固執する元カレ・ステイシスの方じゃないの?」という声も聞こえますが、彼はセスより主人公な気がしますよ!笑
the-fly-1986-21514394.jpg  002679ef_medium.jpeg
(左)セス (右)ステイシス



で、両者の違いは転送装置にもあります。
蝿男の恐怖』では機械がとってもSFチックで、たくさんの設備のスイッチを押すとピロピロピロ~と起動していき、ガラス張りの転送装置に入った物が移動する・・・というものです。このSF感たまらんですね!

一方『ザ・フライ』では、転送装置「テレポッド」と呼ばれる対の機械と、間に古いパソコンがあるだけ。えっ!そんなシンプルでいいのん?うさんくさいなー!と思いました(笑)そりゃヴェロニカも最初疑いますよね(笑)
しかしながらデザインはメインストーリー「細胞レベルでの融合による蝿人間の誕生」をものすごくホラーに描くことに大変影響を与えています。
まさに蠅の卵やサナギを思わせるようなデザインです。これから出てくるセスは当初見た目に変化があるわけではありませんが、やはり「うわ、蝿の卵から出てきやがった・・・」→「蝿の誕生」という印象になるわけです。蝿に関しての知識が無くとも、卵から何かが生まれた、という印象は根付くと思います。

The-Fly-Full-Movie-1080p-HD-Free-Download.jpg
↑テレポッドに肘を乗せドヤ顔をするセス


TheFly.png
↑転送実験を繰り返すセス。動物実験は最初失敗に終わり、無残な姿の動物が出てきます・・・


あ、ちなみに監督であるクローネンバーグ、なんと産婦人科医としてカメオ出演しています(下の画像参照)
こういうポイントって注目しちゃいますね!
the_fly_cameo_01.jpg

蝿男の恐怖』とはまた違った魅力を持つ『ザ・フライ』でしたが、独特の描写が印象強いホラーとして素晴らしい作品であると思います。今はもう地上波(特に夜の映画番組)では放映できないんだろうなあ・・・残念です。

★★★★★
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Posted on 2015/08/29 Sat. 17:13 [edit]

category: ホラー映画

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蝿男の恐怖/The Fly  

theflyori1.jpg

公開年:1958
監督:Kurt Neumann
脚本:James Clavell
音楽:Paul Sawtell

クローネンバーグの作品『ザ・フライ』をご存知の方も多いかとは思いますが、フランスの小説家ジョルジュ・ランジュランの短編『蝿』の映画化初作品となるこちらを鑑賞された方はその中でも少ない存在なのではないでしょうか!ということで、鑑賞に至りました。
実はこの作品、意外なところで『リング』に影響を与えています。初鑑賞の方は探してみて下さい~!


ストーリー
書斎。フランソワは深夜に鳴る電話を取った。相手は弟の妻・ヘレンからであったが、彼女はが言うに、夫である科学者・アンドレを殺害したので、今すぐ警察に通報してその後また直ぐにこっちに来てほしい、とのこと。こんな深夜に冗談を言うなと窘めて電話を切ると、また電話が鳴る。今度は工場の警備員からだった。声を震わせながら彼が言うには、工場のプレス機に挟まれて死んでる男がいる、女が走り去った、とのこと。そして実際に工場には頭部と左腕を無残にも潰された男が横たわっていた。青ざめるフランソワはチャラス警部と共に、二人の間に何があったのかをヘレンに問い続けるが、ヘレンは自分が殺したと言うだけでその理由には口を開かない。もう彼女を逮捕するか、病院で一生を過ごさせるかの判断を決める日も近い頃、ヘレンが重い口を開けて真実を話し始める・・・。
こんな感じでしょうかね!

大体このブログの読者さんはアンドレが"科学者"という時点でお察しだと思いますが、まあ、科学者の悲劇がテーマです。
冒頭は全ての事が起きたあとの、死体発見から始まります。
このシーン!私が一番好きなところです。本編で全然活躍しない工場警備員。この人の演技ね、たまんないんですよー!特に、死体を発見した時の大口開けて驚いている表情。コミカルでたまらないですね!!大好きよ!!

さてさて、メインテーマは前述した通り、"科学者の悲劇"です。
今作品はそのテーマにぶれず描かれていたなあと思います。なんて言ったって、酷い経験してるの科学者だけだからね!他の人間は一切犠牲になっていないんですよ!そこ重要。科学者のみの悲劇。

ここで人物紹介でも。


andre.jpg
悲劇の科学者・アンドレ。ヘレンの妻であり、フランソワの弟。家族だーい好き。
立派な自宅の地下に広い研究室を作り、日々籠って研究に勤しんでいます。悲劇の主人公。
妻に「動物での実験をこれ以上するのはやめて!」と言われ、従うほどには妻大好き。


theflyori2.jpg
こちら科学者アンドレの妻、ヘレンです。
お手伝いさんも雇い、愛する夫と子どもと充実した日々をお過ごしです。
今作品では終始、愛する夫・アンドレを殺したのは間違いなく自分だと言い張ります。
画像は事件後に長い付き合いのある主治医と看護婦にお世話されているときのもの。


VincentPriceFly.png
アンドレの兄、ヘレンの義兄であるフランソワ。
ヘレンに愛情を持っているが、アンドレも同じく愛しているため、夫婦をあたたかく見守っている人。
アンドレのおかげで財産が増えたと喜び、自分でも工場の経営をしている。


the-fly-1958-vincent-price-and-herbert-marshall.jpg
そして画像左側が警部のチャラス。
厚情ながらも仕事は仕事と割り切る人ですが、驚いたときにする行動はこちらも驚きます(笑)


さて、このメンバーで物語が動き始めます。
科学者に一体どんな悲劇が降りかかったのか、は、ヘレンの回想から始まりますので、中盤あたり。
ネタバレするのもアレなので、気になった点だけちょいちょい書きますね。

先ず、この作品、終始、ぶんぶんと蝿の音がします。立体音響とかだったら間違いなくヘッドホン投げ捨てて髪をわしゃわしゃやりたいほどだったでしょうが(笑)、まあそんなこともなく、ああ、「蝿」がキーアイテムだと思わせる演出でした。

次は、蝿視点を意識した画!まさかこういうシーンが挟まるのかあ!と新鮮でした。
ここでも、悲劇のなかにいる主人公アンドレがメインにちゃんとおいてある描写と感じます。

そして個人的に、転送機械たちがとってもSF感出てて最高でした!色んなものが光ってピロピローとエネルギーが溜まっていく。ロマンありますね~

最後のシーンは、86年リメイク『ザ・フライ』とは全く違うものになってます。(ストーリーの流れも主張したいことも違うんですけどね)
そこで、科学者の悲劇が頂点に達するわけですね。悲しすぎる・・・。

悲しすぎるポイントと言えばもう一つ。
科学者アンドレは作中とある事情で片腕が使えなくなり、自分の体のコントロールが出来なくなっていきます。そして声も出せない。
そんな中、タイプライターを使って妻ヘレンと意思疎通するのですが、最後にはそれもままならず、倒れかけながらも黒板にチョークで短文を書いていく。そしてその文は、乱れてよれよれの"I love you"で終わるのです。
ここね!もう私は泣きましたよ。最後には純な夫婦愛がそこにある云々、というよりも、アンドレの身に起きたこと、そしてアンドレが感じ思っているだろうことを考えると・・・。ああ悲劇。

最後にはショッキングなシーンがあります。(ゴア表現ではないです)
これをしでかしてくれるのが警部なわけですが、割とこれ、いろんな人が「ふざけんなチャラス、コラァ!!」って思うと思うんですよね。少なくとも私はそうでした(笑)
あ、お兄ちゃんのフランソワは良い人ですよ。弟の息子であるフィリップに対してもね。

今作品はまさに全体において「科学者の悲劇」を描く映画でした。満足満足。
これ、SFホラーでもあるんだけど、ロマンス要素もふんだんに盛り込まれた作品だと思うんだよなあ・・・
続編としてあと2作作られているみたいなので、機会あらば観ます。

★★★★★

Posted on 2015/08/22 Sat. 01:32 [edit]

category: ホラー映画

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ロッキーホラーショー/The Rocky Horror Picture Show  

rockyhorrorshow.jpg

公開年:1975
監督:Jim Sharman
脚本:Jim Sharman, Richard O'Brien
音楽:Richard O'Brien, Richard Hartley

カルト映画として名高い『ロッキー・ホラー・ショー』、やっと鑑賞しました。
今作品はビカビカとした異色のコメディ・ホラー・ミュージカル映画ということで、どんな"異色"な魅力でカルト映画になったのかワクワクしながら鑑賞に至りました。
ミュージカル映画ということで、もともとミュージカルにあった、Richard O'Brien原作の『ロッキー・ホラー・ショー』という作品をベースに映画化されている作品とのことです。Richard O'Brienは原作や今作品の脚本を手掛けているだけではなく、なんと、怪しい執事のリフ・ラフとして出演もしています。

さてストーリー。
大学時代から交際していたブラッドとジャネットは、お世話になったスコット博士に婚約の報告をしようと嵐の中、車を走らせていた。するとタイヤがパンクしてしまい、道中で見かけた古い城に電話を借りようと思い立つ。見るからに怪しい執事とメイドに案内され、城でちょうど行われていた奇妙なパーティーにショックを受ける二人。そこに、屋敷の主である、奇抜な衣装を身にまとったフランクン・フルターが現れ、長らく研究を続けていた人造人間を皆の前で発表すると言う・・・。
こんな感じですかね。

最初に一言で言ってしまうと、私は特に好きな映画ではないです(笑)
ミュージカル映画というジャンルが嫌いなわけじゃないのですが、思ったよりもホラー要素、フェティッシュ要素が薄い印象でした。
一部セクシャルな内容も含むので、ご家族で鑑賞される際はお気をつけてください・・・(笑)

rips.jpg
先ずですね、OPが長い。長いんだ・・・
以前レビューした『ドールズ』もOPが長めの作品なのですが、こちらは特に苦にならないあたり、やはり私にはロッキー・ホラー・ショーが合わないのだと思います。
OPの印象的な画、真っ黒な画面に大きく映し出された唇が歌うシーンは、奇抜で印象的なのですが、それ以上の濃い演出を他に感じなかった。


franksweettmkup.jpg
バイセクシャルの城の主、フランクン・フルターが初登場するシーンは圧倒的な存在感があって好印象です。強烈ですね。そして美しい。強かな美しさがあるんですよね。こういうキャラ好きですよ。


The-Rocky-Horror-Picture-Show.jpg
フルターを囲むキャラクターたちも個性的な外見をしているのですが、期待していたよりも存在感が薄かったかなあという感じ。もうちょっと目立ってくれた方が楽しいです。途中で"失敗作"が冷凍庫から出てきますが、この子ももっと暴れて良かったと思いますよ!


esq_rockyhorror.jpg
メインキャラクターと一緒に、パーティーに招待された人たちも合わせて踊るシーンがあるのですが、足をあげる高さもバラッバラな踊りで笑いました(笑)
個人的には、個性的な面々でも何かしら一体感があって圧倒されるような演出が好きなので、この点は残念です。


SF要素もある作品ですが、宇宙人がちらっと出てくるだけです。「なんだそれ!」と笑えもしますが、それで終わり。
もっとブラックなコメディ要素があっても良かったかなあ。そしてもっと派手でも良かった。コメディ・ホラーとは言い難い作品であると思います。フェティッシュ・コメディが良いなあ。
ティム・バートン監督作品のミュージカル性の方がだいぶ好きですね、個人的には!

まあ、一部の人たちには大変人気があるのも頷ける作品であります。
★★★☆☆

Posted on 2015/08/13 Thu. 17:34 [edit]

category: ホラー映画

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Saldorian Spell/Darkened Nocturn Slaughtercult  

saldorianspell.jpg

ジャンル
ブラックメタル

リリース
November 13th, 2009

収録曲
1. Saldorian Spell★
2. Beneath the Moon Scars Above★
3. Kataklysmic Bretherens★←KILLER TUNE!!
4. The Descent to the Last Circle
5. Glance at the Horizon★←KILLER TUNE!!
6. Dispatching the Curse of Uncreation★
7. Suitor of Death★
8. The Saturnine Chapel

ドイツのブラックメタルバンド、Darkened Nocturn Slaughtercultの4thアルバム。
(どうでもいいけどバンドの名前長いですね)
久しぶりのザ・ブラックメタルなアルバムです。ジャケットに色が無い・・・色が無いよ・・・

"Saldorian Spell"は最初から怪し~い雰囲気です。のっけからすごいサタニズムな香りするな・・・
序盤はころころ変調するので飽きません。個人的には三拍子が入ってくるところが好きだなあ。
"Beneath the Moon Scars Above"は攻撃性が出てきてます。変調もしてくれてノリが良くなってます。

"Kataklysmic Bretherens"は更に攻撃性が高まってます!これくらいの方が私は好きです!
唐突にノリが良くなるのは"The Descent to the Last Circle"です。ノリやすいですね!かといってブラックメタル要素が薄くなっているわけでもなく、聴きやすさがグンと上がった私好みの曲です。激しさ・ノリの良さ・聴きやすさの3つが揃ったブラックメタル、素敵!そして長ったらしくない。素晴らしいですね。

"The Descent to the Last Circle"はなんかメロディックです。熱いブラックメタルって感じ。ちょっと明るさを感じるので、この曲に関しては明るいメロディックブラックというカテゴリでも良いのかなあと思いました。
"Glance at the Horizon"も最初はそんな曲調が続きます。途中、ギターソロが入ってからは思いっきりブラックメタルになってくれていて、尚且つリフに動きがあるので私好みです。1音が長い単調なリフって、比較的飽きやすいです。(ということで、わたしはもしかしたら正統派ブラックメタルに向いてないのかも知れません)
また途中でタムのソロが入って緊張感を出してくれます。そこからもう一度激しい曲調が来て盛り上がっていきます。ああ、この曲良いなあ・・・終わり方も含め。

"Dispatching the Curse of Uncreation"はどこかパワーメタルを思わせるような曲調です。うわ・・・これは・・・濃いぞ・・・。ドラムが素敵です。短いですが途中のギターソロ良いですね。
"Suitor of Death"は重めの始まりですが、一気に暴虐的な曲調になり、その後は少しスピードを緩めます。激しい曲調と少しスピードが緩んだ曲調が交互にやってくるその変化が良い。サタニックな怪しさ全開の間奏が大変好みです。やっぱりね、この遅いテンポが一番サタニック要素が映えると思うんですよ。ちょっとドゥームが入るっていう感じですかね、語彙力がとても少ないのでそんな表現しかできませんが。

"The Saturnine Chapel"はウィスパーボイスも入ったりしてます。これも熱さがある。ドラムが良いですね。ツーバス踏みまくりです。このアルバムの中ではこの曲が一番好きなドラムパートです!後半には語りが入りますが、ここら辺の曲調が個人的には超癒し系メロディでお気に入りです。アルバムのラストを飾る曲として良いと思います!

通常運営で語彙力の少ないテキトー感想になってしまいましたが、激しめのブラックメタルがお好きな方には良いアルバムだと思います。個人的にはもっと個性的な方が好みです。

★★★☆☆

Posted on 2015/08/13 Thu. 15:10 [edit]

category: 音楽:メタル:D

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ザ・フォッグ/The Fog  

thefog1980.jpg

公開年:1980
監督:John Carpenter
脚本:John Carpenter, Debra Hill
音楽:John Carpenter

世界の終わり』に続き、またもやカーペンター作品!
パラダイム』で魅力をドカンと私に見せつけたカーペンター監督の作品ということで、ワクワクしながら鑑賞に至りました。

ストーリー
カルフォルニア州の港町、アントニオ・ベイは誕生100周年祝祭を控えていた。
地元ラジオ局のDJを務めるスティービーは、その夜も1人放送作業をしていた。いつものように、自称「声の恋人」の気象予報士・ダンが今夜も電話をかけてくる。何か情報はないかと聞くと、沖で濃霧が発生しているとの情報をくれたので、町の至る所で聴かれているであろう放送で、スティービーはそれを知らせたのだった。
放送を聴いていた3人の漁夫は漁船の休憩室にいた。濃霧が発生するとの情報を聴き、外を眺めると濃霧がこちらへやってくるのを見た。そしてそれに包まれた幽霊船も・・・。
町の歴史に深く関係した恨みと呪いが、100年の時を越え、襲ってくる。
こんな感じですかね!

なんの事前知識も持たないままに鑑賞したので、タイトルだけ見て「霧のなか延々とループして家に帰れない感じなんだろうか」という妄想をしていましたが、全然違いました(笑)
僕らのロマン(仮)、ゴーストシップの話ですよ!!呪いですよ!!この"勝てない"感が良い!

大まかに言えばこれは「怪談」系です。恨んでる・・・呪ってやる・・・的なね。
で、恨んでる人間たちの子孫にあたる人々が狙われていくわけですが、割と殺される人の数は少なく、スラッシャー要素はありません。ゴア表現も特にないので、ゴアは苦手だけど怪談ものがお好きな方は問題なく観れます。

私的に、怪談・幽霊系は幽霊の正体がよく分からない方がホラー描写としては好きなんですが、今作品『ザ・フォッグ』では終盤まで一貫して「よく分からない幽霊たちが霧と共にやってくる」という描き方なのでとっても好印象です。海で亡くなった幽霊たちが襲ってくるときに、水を含んだ足音がするのがとっても良いですね。「海の底から来ましたよ~」という怖さが強調される!SEの素晴らしさ


ゆっくり近づいてくるっていうのもまた魅力です。窓ガラス割ってきて腕だけ見せるのはゾンビものっぽくて大変好印象。家に入ってくるときにわざわざ戸を叩くのも良いですね(礼儀正しさ・・・(笑)) やはり、じわりと迫りくる恐怖が素晴らしい。
終盤ではやっと幽霊たちの全体像が見られるわけですが、ほぼ影だけなんですね。これがまた画として良いんですよ。シルエットが鎧着てるみたいでカッコいい!目が赤いから更にカッコいい!ロマン溢れる~

で、わたしの一番のお気に入りシーンが、秘密の日記の読書会(笑)の前、酔っ払い神父を訪ねていくシーンです。
呼んでもなかなか出てこない神父を、教会の中で探す場面があるのですが、ちょっとした空間から神父がぬっと出てくるんですよ。そこにいたら呼びかける声に気づいてるでしょ!っていうスペースから出てくるんですね。
で、本当に「ぬっ」と出てくるので、奥行きもそんなに無いであろうスペースなのに、どうしてそう見えたのかなあと巻き戻してみると、神父が出てくる直前にそこだけ照明をふっと落としてました。凄いですね、この一瞬の効果が大きな影響力を持っているわけです。
よーく見たら、ぬっと出てくる前も、椅子に座った神父の足が見えてるんですね。何度も見るとそこに神父がいるのが分かります。

今作品、内容も十分なんですが、テーマ曲もとても良いです。カーペンターが音楽も担当しているみたいですが、まさに「呪い」がテーマの映画に雰囲気の合った、重めで都市伝説的な恐怖を思わせる曲調です。ホラーだ!こいつはホラーだ!すぐにお気に入りのホラー映画テーマソングになりました。こういう雰囲気大好きよ~ピアノの重い旋律がね!

解決したと思ったら解決してなかったオチも良いですね!ホラーには基本的にハッピーエンドなんぞ要らんのですよ!鑑賞後もひやっとした感覚が残るのが良いのです。

特に呪い系は、恨んで呪ってるんだから解決しなくて良いんですよ。今作品なんて、100年間恨みつらみが続いてるんですよ!アントニオ・ベイの誕生100周年の24時~25時にしか活動しない幽霊たちが、ちょっと宝物を返してもらったからといってその思いを解消するわけがないんですよ!考えてみてください、超大好きな映画のお高いフィギュアを盗まれた挙句殺されて、100年後に「ごめんごめん、返すわ」って言って返されたからといって、その腹立たしさが解消できます?私はできません。皆殺しです(あくまで例え)

分かりにくい例えが入りましたが、良い作品です。
カーペンターっていろんな作風の映画を作る監督なんだなあ!と思いました。魅力的な監督ですね!
もうちょい犠牲者がいてもいいかなあと思ったので、★を一つ減らしておきます(カーペンターってだけで良い印象を持ってしまうので(笑) )
★★★★☆

Posted on 2015/08/13 Thu. 14:00 [edit]

category: ホラー映画

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